1975年(昭和50年)4月22日に発行された、初代1000円切手「吉祥天立像」(きっしょうてんりつぞう)です。1996年(平成8年)発行の松鷹図より長命で、21年にわたり最高額面の地位にあったことになります。 画像は、1000円切手と同時に発行された小型シートです。 では、この吉祥天立像はどこにいらっしゃるのか。調べてみました。 吉祥天立像は京都府木津川市にある古刹「浄瑠璃寺」(じょうるりじ)にあります。 本堂、三重塔、そして阿弥陀如来像、四天王像が国宝となっています。吉祥天立像は重要文化財というランクながら、これらの国宝を差し置いて1000円切手に抜擢されているのは、吉祥天という女性の像であると同時に、厨子にしまわれた状態が長かったため、その色彩がよく保たれた美しさにあるのでしょう。 吉祥天立像の作者は不明ですが、鎌倉時代の作と伝えられています。1212年(建暦2年)に本堂にまつられた