第11回 デート商法に見る若者の情報・知識・認識不足 ――被害に遭う若者たちの“なぜ” 安全生活アドバイザー 佐伯 幸子氏 2005年11月30日 振り込め詐欺とは違う、電話による被害 ある日突然、掛かってきた電話に対応しているうちに悪質商法の被害に遭ってしまう……。『デート商法』と呼ばれる悪質商法によって、多くの若者が必要でない高額商品(宝石や絵画、パソコンなど)を購入してしまい、長期のローン支払いに困っている。どこに相談していいかすら分からず、途方に暮れている人も多い。 電話による悪質な被害といえば『振り込め詐欺』いわゆる『おれおれ詐欺』がある。第6回「振り込め詐欺増加の背景」でも触れているが、これこそ、電話一本で数十万円から数百万円、ときには数千万円という金額をも振り込ませてしまうという「電話による悪質行為」の最たるものである。振り込め詐欺の被害者は、中高年から高齢者に多い。