たとえ根拠のない予言(=噂や思い込み)であっても、人々がその予言を信じて行動することによって、結果として予言通りの現実がつくられるという現象のこと。 例えば、ある銀行が危ないという噂を聞いて、人々が預金を下ろすという行動をとることで、本当に銀行が倒産してしまう、というもの。 このような社会現象のメカニズムを、アメリカの社会学者マートンは「予言の自己成就」と名付けた。 これは、W・I・トマスの「もし人が状況を真実であると決めれば、その状況は結果において真実である」という定理をさらに展開した理論といえる。