色彩の体系的な表し方 色を表す言葉や文字には長い歴史があり、 民族や言語のちがいによってさまざまなニュアンスをもつゆたかな文化的特性を示しています。色名は最も普通のコミュニケーションの方法ですが、言語のちがいや個人差で、つねに多少のずれがあることは、だれもが実感していることです。こうした差異を解消し、共通の認識で色を伝え合うためには、一般言語とは別のシステムが必要になってきます。いわば色という感覚を科学的にシステム化する方法です。ことに現代の工業化・情報化社会では国際的な共通言語としての体系的な色の表し方が必要不可欠です。 ・・・ あらゆる色を関連づけ、正確に色を伝えるという試みは、20世紀に入り色彩理論が飛躍的に発展するとともに、国際的に共通性を持つ正確な色の表示の方法がいくつも考案されました。1905年にはマンセル表色系が「色彩表記法(A Color Notation)」として