2014年の幕開きを飾るど真ん中ストレート、「横綱相撲」の堂々たる展覧会が、1月2日から江戸東京博物館で始まった「大浮世絵展」だ。国際浮世絵学会の創立50周年を記念するにふさわしく、浮世絵の誕生前夜から数多のスターを輩出した黄金時代、そして明治維新後の新しい展開まで、誰もが知る名作、人気絵師を、国内の美術館や所蔵家のみならず、大英博物館、ギメ東洋美術館、ベルリン国立アジア美術館、ホノルル美術館、シカゴ美術館などから選りすぐった「国際選抜」は、総数約440点。会期中展示替えを行いながら、全ジャンル、オールスターキャストで浮世絵の全体像を俯瞰する。 春から景気のいい話だが、こうした「全部入り」の展覧会は、観る側が焦点を失ってしまうと、「なんだかいろいろたくさん観た……ような気がする(呆然)」「写楽とか歌麿とか北斎とかあった……ような気がする(朦朧)」で終わってしまう恐れもある。ポイントを簡単に
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