中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「親歴1ヶ月とちょびっと」にして、痛烈に感じることがある。「親をとりまく早期教育の誘惑がいかに強烈か」ということだ。 どの育児雑誌を読んでも、新聞を見ても、テレビを見ても、早期教育の宣伝が満載である。 「今、やらなければ、手遅れになりまっせ。えーんですか、おたくの子ども、手遅れになっても」 直接的にはそう言わないけれど、そう言っているように感じてしまう。 子どもをもつ前は、その存在にすら気づかなかったことなのだけれど、いざ親になってみると、注意がそういうメッセージに向かってしまうから不思議だ。人間の注意資源は、いかにセレクティヴかということがわかる。 早期教育勧誘の論法は基本的に共通している。 「これをやるだけで、