東京大学数物連携宇宙研究機構(IPMU)の機構長を務める村山斉先生の『宇宙は何でできているのか』(幻冬舎新書)が第4回新書大賞(中央公論新社主催)を受賞しました。「こんなにわからないことがあるとわかった」(同書より)素粒子物理学の研究最前線をわかりやすく魅力的に描き出しています。湯川秀樹,朝永振一郎以来,日本は素粒子物理学の分野で数多くのノーベル賞級の業績を上げており,村山先生も将来のノーベル賞候補のお一人です。リーダーとしての資質にも恵まれていらっしゃいます。IPMUは世界の中でも最も勢いがある素粒子物理学の研究拠点ですが,それは実力ある若手研究者を各国から集めてきた先生の手腕によるところが大です。 村山先生のお名前は,今はなき戸塚洋二先生から何度かお聞きしました(スーパーカミオカンデを用いて素粒子ニュートリノが質量を持つことを明らかにした戸塚先生は,ノーベル賞の最有力候補でした。先生に
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