第1回 なぜ、小泉首相は地滑り的勝利を収めたか 経済アナリスト 森永 卓郎氏 2005年10月1日 「恋は盲目」の状態に陥った選挙民 「ユーフォリア」 日本語では陶酔的熱狂といえばよいだろうか。先日の総選挙で、小泉自民党が圧勝した理由は、これ以外にどうしても思い当たらない。 衆院選挙開票・笑顔で花をつける小泉首相 満面の笑みで当選確実者の花をつける小泉純一郎首相(中央)。左は武部勤幹事長、右は与謝野馨政調会長(東京・永田町の自民党本部) (写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています) ユーフォリアは、非合理的かつ非経済的な行動である。集団で起きると戦争にもなりかねない。けっしていいことはないのだが、しばしば起きてしまう。 ユーフォリアが起き