アマゾンのビジネスモデルは、楽天やスタートトゥデイに比べると破天荒なところがある。前人の成し得なかったことを初めてするだけあって、「なんでも有り」といった感が漂う。 システム投資、物流センターへの投資、データセンターへの投資と続き、利益が出る年度は数えるほどしかなく、15年度には営業利益が出たものの、わずか2.1%だ。それも、自社のために構築したシステムをクラウドサービスとして提供する事業が急成長しているおかげだといわれる。 利益を出してはいないが、潤沢なキャッシュフローと投資家に夢を売るのが上手な天才的CEOのおかげで株価は高どまりしている。これを、eコマースの理想のビジネスモデルといえるのだろうか。 もっとも、アマゾンが潤沢なキャッシュフローを生み出すことができたのには、それなりの仕組みがあったからだ。 アマゾンが最初に書籍を取り扱うことにしたのは、消費者が品質の違いを懸念する必要がな