日本人が多く住むスクンビット地区では、駐在員家族が続々帰国、日本人の姿はめっきり減った。家族と残る駐在員の男性(41)は「水や電気などの生命線が途絶するのが怖い」と話す。 押し寄せる水は、水没した工場や自動車の油、生活排水などで汚染されている可能性がある。インラック首相は29日、「バンコクの水は11月上旬には引き始める」と楽観的な見方を示した。 しかし、完全に引くまでには1か月ほどかかる見通しだ。コレラや破傷風などの感染症が広がる恐れもある。 中部アユタヤからパトムタニ県にかけて七つの大型工業団地が水没し、400社以上の日系企業が打撃を受けた。関係者によると、タイ工業省が所管する3工業団地では、軍が出動して排水や、設備入れ替えなどを支援する見通しだ。だが、民間工業団地に対する軍の支援は不透明という。 水没した工業団地に入居する大手の日系精密機器メーカーの社長は「100億~200億円を投じて