中国メディアによると、海南省の漁船30隻が12日、中国と周辺国が領有権を争う南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島周辺の海域で操業するため港を出た。近年では同省最大規模の漁船団としている。 大規模な船団の編成は漁民の「自発的な行動」としているが、船団には地元メディアの記者が同行しており、南沙諸島の領有権をアピールするための中国当局主導の動きの可能性がある。 地元メディアは「西沙、南沙、中沙諸島の漁場は古来、中国漁民の伝統的漁場だ」と主張。周辺国の取り締まりなど「突発事態」に備え、中国の関連当局も既に準備しているという。 漁船団は、燃料や氷の補給に当たる3千トン級の総合補給船1隻と、140トン以上の漁船29隻で構成。南沙諸島の永暑礁付近の海域で約20日間の操業を予定している。(共同)