内戦下の中東イエメンで、コレラの感染拡大が止まらない。国連児童基金(ユニセフ)によると、今年4月以降の感染者は20万人を超え、約1300人が死亡した。死者の4分の1にあたる約350人は子どもだ。気温が上昇する夏季に入り、死者数のさらなる増加が懸念されている。 ユニセフと世界保健機関(WHO)は6月24日に声明を発表し、イエメンのコレラ感染拡大は「世界最悪のコレラの流行」と警告。「2年に及ぶ内戦が原因」とし、「1450万人がきれいな水を手に入れることができない。(特に)栄養不良の子どもは感染しやすい」と訴えた。 イエメンでは2011年、反政府デモが広がって政情不安定になり、ハディ暫定政権が翌年発足した。だが、イランの支援を受ける反政府武装組織フーシが台頭し、15年2月に首都サヌアで暫定政府の樹立を宣言。ハディ氏を支えるサウジアラビアは同年3月、軍事介入に踏み切り、サヌアなどで空爆を続けている
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