NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を「中国の領土」と主張し「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」などと発言していた問題で、この男性が周囲に待遇面での不満を漏らしていたことが28日、関係者への取材で分かった。こうした不満が発言の一因になった可能性がある。一方、男性のものとみられる交流サイト(SNS)には、中国に帰国したとの書き込みがあり、NHKが検討する損害賠償請求や刑事告訴が困難になる恐れもある。 男性を知る複数の関係者によると、このスタッフは40代後半で中国・山西省の出身。日本に留学し、東京大大学院を修了したと話していた。平成14年からNHKの中国語ニュースで翻訳やアナウンスなどの業務を担当し、30年以降はNHKグローバルメディアサービスと業務委託契約を結んで同様の業務を継続。官公庁の中国語ナレーションや、香港の衛星放送フェニックステレビの東京支