<ビル・クリントン大統領が、「ヒトゲノムの解読が完了した」と発表して16年。情報時代のあたらしいトレンドは、「次世代シーケンサー」によるDNA解析で、いよいよデジタル技術が生命科学の分野に本格的に食い込んできた> 「ムーアの法則」を上回る「次世代シーケンサー」 コンピュータの著しい進化と普及によって、この二十年であらゆる人々の生活が変わったのは言うまでもないが、なかでも目覚ましいのは医療である。2000年6月、時の米国大統領ビル・クリントンが「ベースとなるヒトゲノムの解析に成功した」と誇らしげに発表したが、このヒトゲノム計画には、およそ3000億円が投入されていた。その後、10年でコストは100万分の1に低下し、いまや、集合住宅の郵便受けにも「DNA解析のお誘い」が、ポスティングされる時代だ。 この安価になった要因は、「次世代シーケンサー」が高機能かつ安価になったことに尽きる。2000年半
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