ペロブスカイト太陽電池が長持ちするメカニズムを説く兵庫県立大大学院の伊藤省吾教授(中央)と紀州技研工業の小林英治さん=姫路市南駅前町 兵庫県立大などの研究チームは、次世代の太陽電池と呼ばれる薄型の「ペロブスカイト太陽電池」の実験で、世界最長となる20年以上使用できる結果が得られたと発表した。シリコン結晶を使う電池よりもコストが低く、利用範囲が広がる可能性が期待される一方で、耐久性の低さが課題だった。研究チームは「実用化に向け大きく前進する」としている。 兵庫県立大と、産業用インクジェットプリンター製造の紀州技研工業(和歌山市)などが2019年4月から共同研究。アメリカの科学専門サイトに13日、論文が公開された。 電池の電極に一般的な金属ではなく、安価である炭素を使用。それらを樹脂で覆うことで、劣化につながる湿気に強い構造とし、コストも削減した。 電池の成分を11種の組み合わせでつくり、気温