「飲み会で一気をさせられた」「育児短時間勤務で早く帰るときにいつも嫌味を言われる」、あるいはパワハラやマタハラ。 社会保険労務士(通称:社労士)の私にはハラスメントについての多くの相談が寄せられます。昨今、さまざまな事象について「◯◯ハラ」と呼ばれることが多くなり、いわゆるセクハラについての相談が減っているように思われがちですが、私の知る限りそんなことはありません。 「お尻を触られた」「卑猥な言葉をかけられた」といった直接的でわかりやすいセクハラは少なくなっていると思いますが、「自由恋愛です」「僕は真剣です」と言って相手の気持ちに関係なく口説いたりする「本人がセクハラとは思っていないセクハラ」が多くなっているように感じています。 確かに、最初は恋愛の範囲でスタートしているかもしれませんが、その相手が同僚で、しかも口説く場所が社内や懇親会で、さらに見込みがなくてもしつこく迫るといったことにな