唐突ですがまずは昔話をさせてください。あれは12年前3月、中学の卒業式の日でした。 予定通り執り行われることを良しとする式では、得てして予想外のことが起きるもの。卒業式や入学式などに特別な思い出がある人も少なくないのでは。ちょうどその日もぼくにとっては忘れられない日になりました。 卒業式が終わって友人と歓談する中に、ぼくが2年の時に少しだけ付き合っていた女の子が歩み寄ってきました。 別れて以来ほとんど目も合わせることもなかった彼女。 このままの状態で卒業を迎えて別の進路に進むのは二人の間に永遠に近い隔たりを作ることになる、とお互いどこかで感じていたのかもしれません。 「元気?」「元気元気。そっちは?」「うん、まぁ…」 何か特別な用があるわけでもなくポツリポツリと話をするものの、別れて以来1年以上ろくに口を聞いていない彼女との距離を詰めるだけの話題はない。しかしだからといってこれまでの二人の
![デジタルカメラ全盛の時代に、フィルムで写真を撮るぼくなりの意味。 | DRESS CODE.(ドレスコード)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4e4478806e316c2bcda6e7bbcf4e25bc01c80ae4/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.fukulow.info%2Fwp-content%2Fuploads%2F2018%2F08%2Fpentax-a3date_th.jpg)