現実の人間関係の反映にすぎない閉じた世界 この連載でも何度か触れてきたが、僕が仕事をするうえでツイッターやフェイスブック、LINEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用する機会は多い。担当番組の情報を発信したり、放送中に関連投稿を追ったりする。スタッフ間の連絡にも便利だ。公私ともにSNSを積極的に利用しているビジネスパーソンは少なくないだろう。 ただ最近、これまで積極的に使ってきた人たちの間でも、SNSに対する“うんざり感”が強まっているのを感じる。ソーシャルに開かれたコミュニケーションには不快な反応や行き違いが付きものだし、一方で、LINEなどでのクローズドなコミュニケーションは、単に現実の人間関係の反映にすぎず、便利ではあるがそれ以上のものではない。 振り返ってみると、僕がこれまででいちばんワクワクしたSNS体験は2000年代半ばから後半にかけて流行した国産SNS