「学問のすゝめ21 メルマガ」では、現在の慶應義塾の「知」を発信するとともに、皆様とともに「学ぶ」楽しさを再発見するきっかけをご提供できればと考えています。 「現代社会では、うつ病に代表される心の病気を患う人が増えている」という報道をしばしば目にする。しかし、心の病気が増えているかどうかを問う前に、私たちはまず、心の病気、すなわち精神病とはそもそもどういう病気なのか、ということに目を向ける必要があるだろう。精神医学史が専門という鈴木晃仁先生に、この研究に携わったきっかけから、精神病とは、また、その歴史を研究するということはどういうことなのか、お話を伺った。 (インタビュー:2010/8/3) < 目次 > 文系と理系、両方を学びたかった学生時代 精神医学の歴史がご専門ですが、この研究の道に入ることになったきっかけを教えてください。 私は少年時代から「理科が好きな男の子」でした。それなら手先