それにしても、アメリカの民主党では政治家のスキャンダルが続いています。1つは、2004年の大統領選でジョン・ケリーと一緒に副大統領候補として選挙戦を戦い、2008年にも予備選の序盤を戦ったジョン・エドワーズの問題です。共に弁護士だったエリザベス夫人とは、長男の事故死を受けて社会貢献のために政界入りを決意、常に夫婦で遊説を繰り広げる姿は、政界の理想的夫婦像と言われていました。 ところが、エリザベス夫人は乳がんで長い闘病生活に入る中、エドワーズには「隠し子問題」が勃発したのです。夫人は、長男の事故死と同様に夫の裏切りに傷つきつつ、自分の死とも対決していった記録を感動的な自伝『Resilience(回復)』に残して昨年12月に死去しました。そのエドワーズは、愛人と隠し子の問題を社会から隠すために「大統領選挙資金を流用」して、愛人をホテルに住まわせたり、場合によっては公費で飛行機に乗せていたという