新井紀子さんの新著『コンピュータが仕事を奪う』日本経済新聞出版社を読んだ。 非常に面白い本だった。新井さんの本については、これまで当ブログでは、数学は言葉 - hiroyukikojimaの日記とか、女子系数学書の誕生〜「式で書けること」と「計算できること」は違う - hiroyukikojimaの日記とかで扱ったけど、本書がこれまでの新井さんの本の中で最も勉強になった本となった。こういういい方も不遜だとは思うが、ぼくも数学ライターのはしくれで、新井さんよりキャリアが長い。だから、新井さんのこれまでの本は、もちろん、その主張や書きっぷり、構成の巧みさには感心するものの、それは「観客席」からの拍手ではなかった。どちらかというと、楽屋のモニターで腕組みしながらよそのバンドの演奏を聴き、「お、そんなとこでキメをいれるのか」とか「ここで、こういうコード展開をするのは勉強になるなあ」などと高みの見物