富士山の湧き水が豊富な富士宮市で、9月初めごろから大量の地下水が出る異常湧水(ゆうすい)が続いている。市も地下水をくみ上げるなどの対策を取ったが止まらず、住民らには排水ポンプを動かす電気代がかさむ。床下にカビの発生や柱の腐食も心配され、住民らの困惑も続く。 ■電気代かさみ住民悲鳴く 異常湧水が続くのは、富士宮市の淀師地区を中心にした地域。隣の富士市でも8月末ごろから今泉地区などで見られ、道路が冠水したという。 ■道路冠水 富士宮市によると、今年は降水量が多く、さらに台風12号、15号と続いたのが要因とみられるという。 気象庁のアメダス(地域観測網)のひとつ「白糸」(同市原)の降水量データでは、9月に979ミリと近年では突出しており、昨年の約2・5倍。8月も499ミリで昨年の約3倍に達している。 淀師地区周辺は元々湧き水が豊かで、ニジマスなどの養鱒(ようそん)業が盛んな地域。住民