アベノミクスで景気が回復したと言われている一方で、求人難や人件費の高騰などを理由に「人手不足倒産」する企業があいついでいる。東京商工リサーチが9月上旬に発表した統計では、2014年の1~8月の累計で、求人難の「人手不足倒産」が前年度の2倍を超える17件になった。建設業や小売業、外食産業などで増えているという。 読売新聞は、人手不足倒産の実例として、今年5月に会社の清算を決めた長野県の建設会社を挙げている。3月までに完成予定だった工場建設が職人不足で1カ月遅れ、運転資金が底をついたという。「職人を探してあちこちに声をかけたが、集まらなかった」という社長のコメントも、人手不足の世相を映している。 しかし、求人難による「人手不足倒産」と言われても、業界の外の人間にはなかなかイメージがわかない。どういうメカニズムで起きるのだろうか。また、経営者が倒産を回避するためには、どうしたらいいのか。経営者の