東京電力福島第一原子力発電所の事故で、河川にたまった放射性セシウムは、国が測定を行っている川底から深さ5センチよりもさらに下の層に集まっているケースが多いことが分かり、専門家は、測定方法の見直しが必要だと指摘しています。 近畿大学の研究グループは、福島第一原発の事故で放出された放射性セシウムの動きを調べるため、ことし4月、東京湾に流れ込む江戸川で泥などを採取し、川底から20センチの深さで採れた5か所についてセシウムの分布を測定しました。 その結果、河口から上流に15キロ付近の、1平方メートル当たりおよそ5万3000ベクレルを検出した場所では、56%が川底から深さ5センチよりもさらに下の層に集まっていることが分かったということです。 利根川との分岐部から下流までのほかの4か所でも、同じように、セシウムの47%から78%が、川底から5センチよりも深いところに蓄積していたとしています。 去年5月