春クールのドラマが次々と最終回を迎えているが、ずっと気になっていたのが、テレビ東京系で月曜の深夜に放送されていた『LOVE理論』だ。 笑える自己啓発本としてヒットした『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)などの著作で知られる、水野敬也の恋愛指南書『新装版LOVE理論』(文響社)を原作にドラマ化された本作は、田舎から上京してきた20歳の童貞大学生・今田聡(大野拓朗)が、意中の女子大生・桐谷怜子(清野菜名)を恋人にするために、キャバクラ『ピカレスク』の店長・水野愛也(片岡愛之助)から恋愛テクニック・LOVE理論を伝授され、一人前の男へと成長していく物語だ。 形式は、『モテキ』(テレビ東京系)以降の“自意識過剰な童貞青年の成長ドラマ”なのだが、作りは情報バラエティに近く、先に自分の恥ずかしい話をすることで相手の恥ずかしい話を聞きだし新密度を高める「暴露返し理論」や、自分の服を女の子に選んでもらうことを