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ブックマーク / realsound.jp (87)

  • 『虎に翼』はなぜ寅子の“厚かましさ”を描くのか 誰もが“自由”であることへの願い

    「正論は見栄や詭弁が混じっていてはだめだ。純度が高ければ高いほど威力を発揮する」 朝ドラことNHK連続テレビ小説『虎に翼』の第11週「女子と小人は養い難し?」での桂場(松山ケンイチ)のセリフが印象的だった。 桂場に言われて寅子(伊藤沙莉)は「自分の正論は純度が低い?」と考える。はたして寅子の純度は低いのか。寅子が家庭裁判所設立準備室に異動を命じられたとき、晴れて家庭裁判所ができたら裁判官にしてほしいと桂場に頼み込んだ。桂場は確約したわけではなかったが、のちに寅子はそう約束したと準備室室長・多岐川(滝藤賢一)に主張する。 良くいえば積極性がある。悪い言い方をすれば厚かましい。この点から考えると、裁判官になりたい大義が淡い寅子は純度が低いのではないかとも思える。だが、ここでは、寅子の純度はむしろ高すぎるほど高い、と考えてみたい。 例えば、寅子が、法学部の同期・ヒャンちゃんこと崔香淑(ハ・ヨンス

    『虎に翼』はなぜ寅子の“厚かましさ”を描くのか 誰もが“自由”であることへの願い
    yojik
    yojik 2024/06/17
  • “第二次シティ・ポップ・ブーム”で進む再評価 杏里、中原めいこらハイレゾ配信で集まる注目

    “第二次シティ・ポップ・ブーム”までの流れを整理 日の70~80年代のシティ・ポップ(以下、日のシティ・ポップ)が世界的に流行している――こんな話題を耳にするようになってから久しい。“第二次シティ・ポップ・ブーム”とも言われたこの現象は、もはや一過性のものではなくなり、新しい動きを見せながら、定期的にチャートを賑わせている。第二次シティ・ポップ・ブーム、もしくはそこから派生したネオ・シティ・ポップ・ブームは、様々な要素や世代を飲み込み、令和レトロという追い風とともに、新たなカルチャーとして成立しつつあるように思う。まずはこの“第二次シティ・ポップ・ブーム”の流れを簡単に振り返ってみたい。 台湾などを中心に、2010年代後半から注目を集めていた日のシティ・ポップ。そのブームの決定打となった1曲が「真夜中のドア~stay with me」(松原みき)である。2020年後半の時点で「アジア

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    yojik 2024/06/07
  • “コミュニケーション禁止”の官製メタバース『ぷらっとば~す』に感じた3つの課題

    メタバースなのにユーザー同士のコミュニケーションが禁止されている」とX(旧Twitter)で大きな話題になっているのが、2024年5月の孤独・孤立対策強化月間のために内閣府が提供している特設メタバース『ぷらっとば~す』だ。 アバターの姿でコミュニケーションできるメタバースは孤独・孤立対策に有用そうだが、肝心のユーザー同士のコミュニケーションが禁止されていると聞くと、一見元も子もないように思える。 この記事では、ソーシャルVR等のメタバースで日常生活を送るヘビーユーザーの一人である筆者、VTuber・作家のバーチャル美少女ねむが『ぷらっとば~す』の体験の違和感、内閣府の狙い、利用して感じた3つの課題、そして仮想空間による孤独対策の可能性を整理して解説する。 『ぷらっとば~す』実際に体験してみた まず、実際に「ぷらっとば~す」を体験してみたところ、なかなかにショッキングな体験だったので順を追

    “コミュニケーション禁止”の官製メタバース『ぷらっとば~す』に感じた3つの課題
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    yojik 2024/05/31
  • 『虎に翼』の凄さはヒロインの“変化”を肯定的に描かなったこと 2つの“地獄”を生きる寅子

    「自分が弁護士として出世したいばかりに、優三さんの優しさにつけこんで結婚して、でもすぐ辞めて、優三さんに甘えて子供作って。結局優三さんは戦地に行って、大好きな優未とも離れ離れになって。だから、私にできるのは、謝ることぐらいで」 朝ドラ『虎に翼』(NHK総合)第40話において、出征の決まった優三(仲野太賀)と出かけた寅子(伊藤沙莉)は、そう、優三に言った。朝ドラのヒロインの口から零れ出た、あまりにも等身大の、リアルな言葉に驚いた。一方で、それは彼女の弱さだとも思った。この期に及んで、何も優三の出征を前に謝ったところで、優三の心が安らぐわけでなく、ただ自分が楽になりたいだけではないかと。でもそれは「ずっと正しい人のまんまだと疲れちゃうから、せめて僕の前では肩の荷を下ろしてさ」と言ってくれる優三に対する甘えであり、優三の前だからこその「正しくない」寅子の姿だったのだろう。 『虎に翼』のすごいとこ

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    yojik 2024/05/29
  • ぷにぷに電機、“SFオタク”思考が音楽制作に与える影響 『11人いる!』『銀河英雄伝説』……ルーツ作品も語る

    ぷにぷに電機がEP『超重力幻想』をリリースした。同作は「宇宙戦争末期を舞台にした架空のSFゲーム『超重力幻想』のキャラクターソング集」と公式が紹介する、ぷにぷに電機のコンセプトEPとなる。英雄と呼ばれた元エースパイロットをはじめ、スナイパーやハッカー、はたまた三つ子のサイキッカーまで、個性に富んだキャラクターをモチーフにそれぞれ制作されたという楽曲群は、モダンなエレクトロサウンドと有機的なボーカルが調和する、ぷにぷに電機の新境地を感じさせる。 幼少期からSFの魅力に染まり、それが音楽表現のルーツの一つにもなっているというぷにぷに電機。インタビューでは、『超重力幻想』の制作エピソードと共に、ぷにぷに電機が愛してやまない『11人いる!』『銀河英雄伝説』『Fallout 4』という3つのSF作品について語ってもらった。 オタク視点でそれぞれの作品の魅力を熱く語る言葉の端々には、自身の表現活動に

    ぷにぷに電機、“SFオタク”思考が音楽制作に与える影響 『11人いる!』『銀河英雄伝説』……ルーツ作品も語る
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    yojik 2024/05/07
  • ぷにぷに電機、“SFオタク”思考が音楽制作に与える影響 『11人いる!』『銀河英雄伝説』……ルーツ作品も語る

    ぷにぷに電機、“SFオタク”思考が音楽制作に与える影響 『11人いる!』『銀河英雄伝説』……ルーツ作品も語る ーーなるほど。いろいろと話せば話すほど面白いのですが、今日はせっかくのタイミングということもあり、ぷに電さんのルーツにあるSF作品を事前に3つほど挙げていただき、それに関する資料もお持ちいただいていて。作品的には、萩尾望都さんの『11人いる!』、田中芳樹さんの『銀河英雄伝説』、オープンワールドアクションRPG『Fallout 4』の3つになるんですよね? ぷにぷに電機:そうですね。もちろんそれ以外にもたくさんのSF作品から影響を受けていますが、そもそも私がSF好きなのは、日常の中で自分たちが当たり前だと捉えているものが、SFの中では当たり前じゃないところなんです。「異化」という言葉があるんですけど、当たり前な世界を当たり前じゃないものとして捉え直すのに、SFというジャンルはすごく適

    ぷにぷに電機、“SFオタク”思考が音楽制作に与える影響 『11人いる!』『銀河英雄伝説』……ルーツ作品も語る
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    yojik 2024/05/07
  • 『ゴジラxコング』はアメリカンプロレスの怪獣版だ! 言葉を喋らないのに理解できる驚き

    オレの名前はキングコング。デカい猿の怪獣だ。地底世界の戸亜留地区で暮らしてるが、オレには同族の仲間がいねー。人間は嫌いじゃねーけど、種族が違う。ゴジラ? あんな凶暴だけのヤロー、仲間じゃねーよ(ここで「あ?」とキレるゴジラの小さいコマ)。 で、仲間を探す旅をしてたんだけどよ……仲間どころか、スカーキングっていうクソ野郎と出会っちまった。弱いもんイジメばっかして、地上も支配したいだと? なめてんじゃねーぞ! (格闘シーン/コングがスカーを相手に格上感を出す) キングコング「キングって名乗るわりにゃ、大したことねーな。オレが知ってる地上のキングは、テメーの100倍は強いぜ」 スカーキング「くっ……くくく、なんでテメーとタイマン張らなきゃなんねーんだよ! おい、シーモを呼んでこい!」 キングコング「なっ、こいつは……!?」 こうした髙橋ヒロシ的なやり取りの末に、コングはスカーキングとシーモの二大

    『ゴジラxコング』はアメリカンプロレスの怪獣版だ! 言葉を喋らないのに理解できる驚き
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    yojik 2024/05/01
  • 比嘉愛未、『つくたべ』は“ご褒美のような作品” 春日さん役・西野恵未との信頼関係を語る

    料理を作るのが好きな野さんと、べることが好きな春日さん。「」を通じてふたりの女性が出会い、共に卓を囲むことで関係を深めていくNHK夜ドラ『作りたい女とべたい女』(以下、『つくたべ』)。その繊細であたたかな描写はSNSで多くの共感の声を集め、シーズン2にも大きな反響がみられた。 中でも印象に残っているのは、野さんこと野ユキ役を演じた比嘉愛未が自分の気持ちに真摯に向き合っていく過程だ。作を「ご褒美のような作品」と称する彼女の言葉からは、作に対する溢れんばかりの愛が伝わってくる。そんな比嘉に『つくたべ』シーズン2にかけた想いを語ってもらった。 Season2の野さんは「自分らしく生きるために成長してる段階」 ーー夜ドラ枠で続編が制作されるのは初めてとのことですが、『つくたべ』の続編が制作決定したと聞いた時の率直な感想をお聞かせください。 比嘉愛未(以下、比嘉):「夜ドラ枠史上

    比嘉愛未、『つくたべ』は“ご褒美のような作品” 春日さん役・西野恵未との信頼関係を語る
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    yojik 2024/02/28
    "まるっと愛情で包んで、いいものを作りたいんです。でも、1人で突き進んで「ついてこい!」っていうのも違うじゃないですか。驕らず、ちゃんとみんなと平等に1人の俳優として関わりながらも、妥協せずにやりたい"
  • 玉木宏の鶴見が最高の当たり役に 不可能に近かった『ゴールデンカムイ』実写化は大成功!

    やったぜ! 玉木宏! 『ウォーターボーイズ』(2001年)でアフロを燃やしながら走っていた姿に爆笑し、中途半端な青春を送る燻った姿に繊細さを感じた。そして子ども心に「このお兄さんは異様にカッコいいだけでも、面白いだけでもない! きっと狂気めいた悪役なんかも絶対に似合う!」と確信してから20数年……。遂に最高の当たり役をゲットした。彼の演じる鶴見だけでも、この映画は勝ったと言えるだろう。何の話かと言うと、『ゴールデンカムイ』(2024年)の話である。 『ゴールデンカムイ』鶴見(玉木宏)たち 『ゴールデンカムイ』は、明治時代の北海道を舞台に、アイヌの隠した金塊を巡り、一癖も二癖もある者たちが苛烈な争奪戦を繰り広げるさまを描く物語だ。さっきまで敵だった者が味方に加わり、味方だったものが裏切る。そんなドライな人間模様がある一方で、丹念な取材によって描かれるアイヌの文化、そしてどれもこれも美味そうな

    玉木宏の鶴見が最高の当たり役に 不可能に近かった『ゴールデンカムイ』実写化は大成功!
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    yojik 2024/01/25
    “久保茂昭監督の暴力人(ばいおれんちゅ)としての発想が爆発しており、”
  • Official髭男dism、Kroi、TOMOO……IRORI Recordsの2023年を総まとめ 層の厚い良質な音楽で話題をさらった1年

    設立3年を迎えたIRORI Records。今年も話題の新曲をコンスタントにシーンに放ったOfficial髭男dism、キャラクターと楽曲が理想的な認知拡大を続けるKroi、ニューアルバムでいよいよ次世代のシンガーソングライターの筆頭に駆け上がったTOMOOら、層の厚い所属アーティストの2023年を振り返る。 Official髭男dism 今年はライブやテレビ出演など表立った活動はないものの、相変わらずクリティカルなヒットを多数放ったOfficial髭男dism。1月にはTVアニメ『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編OP主題歌書き下ろしである「ホワイトノイズ」をリリース、タフな8ビートと大空を滑空するようなスケール感で新境地を見せた。4月にはTBS系金曜ドラマ『ペンディングトレインー8時23分、明日 君と』に「TATTOO」を提供。このドラマはヒゲダンが「I LOVE…」で主題歌を担当した『恋

    Official髭男dism、Kroi、TOMOO……IRORI Recordsの2023年を総まとめ 層の厚い良質な音楽で話題をさらった1年
    yojik
    yojik 2023/12/28
  • コンビニから本がなくなる? 取次最大手「日販」が配送事業を終了 「LAWSONマチの本屋さん」はどうなる

    コンビニからがなくなる? 取次最大手「日販」が配送事業を終了 「LAWSONマチの屋さん」はどうなる 出版取次大手の日出版販売(日販)が、コンビニエンスストアに雑誌や書籍を配送する事業を、2025年2月には終了するという。10月26日、共同通信社が報じた。現在、日販は全国のファミリーマートとローソン計約3万店に配送している。共同通信社によれば、撤退後は、セブンイレブンに配送しているトーハンが配送事業を引き継ぐ方針とのことだ。 いよいよ、格的な紙離れの影響が出てきたか、という印象である。コロナ禍の中で、電子書籍の売上は伸びた一方で、紙の書籍の売上は落ち込みつつあり、リアル書店の数も減少した。日版のコンビニからの撤退は、これまで堅調と思われていたコンビニですら、紙の雑誌・書籍の売上が落ち込んでいることを如実に表している。 しかし、今回の決定を冷静に見る識者も少なくない。というのも、以前

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    yojik 2023/10/30
  • 長田育恵が『らんまん』に込めた“開花”と“継承” 脚本執筆は「幸福な時間でした」

    世界でも異例な約半年にわたり毎日(平日5日間)の放送があるNHK連続テレビ小説こと朝ドラ。多くの視聴者から愛されている現在放送中の『らんまん』も、最終回まで残り1カ月を切った。主人公の万太郎(神木隆之介)をはじめ、「応援したい!」と思ってしまう人物に溢れている作。初の朝ドラ脚の執筆となった長田育恵に、自身の想像を超えていった登場人物や、全話を書き終えての心境をじっくりと聞いた。(編集部) 朝ドラは「自分にはとても向いている仕事」 ――牧野富太郎さんをモデルとした万太郎(神木隆之介)をどのような人物像として描いてきましたか? 長田育恵(以下、長田):「草花を一生涯愛した」というシンプルなテーマを持った槙野万太郎を、広場に見立てて、その人物の元に集まる人々や関係性、ネットワーク、皆の人生が咲き誇るさまを描き出そうとしていました。万太郎(神木隆之介)は牧野富太郎さんがモデルではあるのですが、

    長田育恵が『らんまん』に込めた“開花”と“継承” 脚本執筆は「幸福な時間でした」
    yojik
    yojik 2023/09/08
    まんべんなくキャラをフィーチャーする群像劇で、複数のテーマがちゃんと練り込んであってとても素晴らしかったと思う。(ただ密度ありすぎて尺がもうちょいほしい雰囲気もあるけど。)
  • 『らんまん』田邊彰久は朝ドラ史に残る人物に 要潤が演じきった“もうひとりの主人公”

    朝ドラ『らんまん』(NHK総合)における田邊彰久とは一体何だったのか。 田邊教授(要潤)の登場時、彼がここまで人間の持つさまざまな面を体現し、主人公と複雑な関係を築くキャラクターになるとは思ってもいなかった。せいぜい、小学校中退ながら流暢に英語を操り、フィールドワークで得た植物の知識を有する万太郎(神木隆之介)のことを面白がって東大植物学教室への出入りを許し、のちに万太郎にとって大きな障害となる人物……程度としか認識できていなかったからである。 だが、そんな予想を大きく裏切り、田邊は作中盤において、単純な悪役でも、主役を導く師でもなく、槙野万太郎と対をなす第二の主人公として物語に存在した。 日で最初に米国・コーネル大学で植物学を学び、国内における植物学の始祖となった田邊教授。女子教育の必要性を訴え、クラシック音楽とシェイクスピアを愛し、文部大臣の覚えもめでたい超エリート。来であれば他

    『らんまん』田邊彰久は朝ドラ史に残る人物に 要潤が演じきった“もうひとりの主人公”
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    yojik 2023/08/22
  • 八木莉可子演じる秋月史子が主人公に 『舞いあがれ!』スピンオフラジオドラマ放送決定

    NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』のスピンオフラジオドラマ『歌をなくした夏』が、NHK FMにて8月26日に放送されることが決定した。 『歌をなくした夏』で主人公となるのは、『舞いあがれ!』に登場した秋月史子。ある少女との出会いが、孤独からしか短歌は生まれないと思っていた史子に変化をもたらす。さらにそこに、貴司の担当編集でもあったリュー北條も関わるように。史子は新たな短歌を生み出すことができるのか。 『舞いあがれ!』に続き、史子を八木莉可子、リュー北條を川島潤哉が演じるほか、『おちょやん』(NHK総合)、『あなたのブツが、ここに』(NHK総合)などの毎田暖乃が謎の少女役で出演する。 八木は作のポイントについて、「注目してほしいところはたくさんあるのですが、(脚の)桑原さんがすごくす てきな短歌を作ってくださいましたので、ぜひ最後まで聞いていただけたらなと思います」とコメント。 さらに

    八木莉可子演じる秋月史子が主人公に 『舞いあがれ!』スピンオフラジオドラマ放送決定
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    yojik 2023/07/07
  • 【漫画】もしも漫画の登場人物が作者の存在に気付いてしまったら? 「哲学的で深い」メタ視点の創作漫画

    運命がもし決まっているのなら、自由意志など存在しないのではないか。努力をしようと考える自分の意志さえ、どこかの「作者」が定めているのかもしれない。SNS漫画『そんなわけあるかも知れない話』は、二重のメタ視点で独特な読後感をもたらす。 今回はその作者・(@takamurahideji)に、幼少期から構想していたアイデアを具現化したという作の制作について話を聞いた。 気になる作品はこちら

    【漫画】もしも漫画の登場人物が作者の存在に気付いてしまったら? 「哲学的で深い」メタ視点の創作漫画
    yojik
    yojik 2023/07/03
  • 人気の本、なぜ地方の書店では仕入れることができない? 「【推しの子】って、今売れているんですか(笑)」

    リアルサウンドブックでたびたび登場している、秋田県羽後町の「ミケーネ」は、人口約1万3000人の農村の田園風景の中に立つ個人経営の書店だ。実は記者が小学校のころから通っている書店で、数多くの漫画との出会いの場を提供してくれた店でもある。今回は阿部久夫店長と、「ミケーネ」で漫画を買うというラブライバーの武田遼哉さんに直撃インタビュー。地方の書店の現状と課題、そして未来について考えてみた。 「ミケーネ」の外観。地域の文化発信基地である書店を守ることはできるのだろうか。 地方書店はAmazonのVIP顧客!? ――書店に関しては、都心と地方の格差が著しいと言わざるを得ません。おそらく、一般のお客さんは数十万部が印刷されるベストセラーは、どこの書店に行っても並んでいると思っているかもしれません。しかし、実態は人気のあるタイトルほど大都市の大型書店に集中し、地方の個人経営の書店に並んでいないという実

    人気の本、なぜ地方の書店では仕入れることができない? 「【推しの子】って、今売れているんですか(笑)」
    yojik
    yojik 2023/06/19
  • “バカ騒ぎ”の終局へ 『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の寂しさを含んだ疾走感

    いざ! 最後のバカ騒ぎへ! 『ワイルド・スピード』(2001年)は、ストリートで車をブッ飛ばす若者たちの青春映画として幕を開けた。紆余曲折を経た末に、『ワイスピ』は世界をまたにかける超大作スパイ映画となり、遂に最終章へ突入した。今回ご紹介する『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(2023年)は、かつてないほど荒々しく、目まぐるしく、雑な部分は当に雑だが、しかし明らかにクライマックスへ向けて突き進む疾走感がある。なおかつその疾走感は、少しの寂しさを含んでいる。ちょうど週刊連載漫画が最後の戦いに入った時のような感覚だ。シリーズのファンは「ああ、『ワイスピ』が当に終わるんだな」と、たそがれてしまうかもしれない。 しかし、それはそれとして、作は過去イチで無茶苦茶である。そもそも制作時からトラブルばかりが聞こえてきた。ただでさえキャラクターが多いのに、次々と追加されるビッグすぎる俳優、膨

    “バカ騒ぎ”の終局へ 『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の寂しさを含んだ疾走感
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    yojik 2023/05/23
    ”「車で世界を救う時代は終わった!」というセリフに「元からそんな時代はない」とツッコむ隙すら与えない”
  • ジェームズ・ガンが真骨頂を発揮した『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』

    恐るべし! ジェームズ・ガン! 今回ご紹介する『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(2023年)は『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)以降のMCU映画では、個人的に断トツと推したいほどの快作に仕上がっている。笑って、泣いて、燃える、胸を張って世に出せるド直球の冒険活劇であり、特に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(以下、『GotG』)シリーズのファンならば、『エンドゲーム』にも近い興奮を覚えるのではないか。ともかく同シリーズの監督であるジェームズ・ガンは今回、最高の仕事をしたと言っていいだろう。 いきなり絶賛から入ったが、今回のあらすじを説明しておこう。その名の通り宇宙を守るチーム“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”は、色々あった末に何となく落ち込んだ日々を送っていた。ヒーロー活動をしているが、最愛の人を失ったピーター・クイル/スター・ロード(クリス・プ

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    yojik 2023/05/08
  • 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が超絶技巧で描く普遍的なテーマ

    気が狂いそう~(ラーラーラー)♪ やさしい歌が好きで~♪ ああ あなたにも聞かせたい~♪ ……力強く背中を押してくれる系の映画を観ると「おっ、THE BLUE HEARTS感が出てきたな」と思ってしまうのは、わたくしアラフォーの悪い癖である(逆にちょっと悲しくて繊細な青春モノを観ると「おっ、スピッツ感が出てきたな」と身構える)。何の話かと言うと、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022年)の話だ。 アメリカでコインランドリーを営む中国人女性エヴリン(ミシェル・ヨー)は、人生に疲れていた。店はいつも自転車操業で、夫のウェイモンド(キー・ホイ・クァン)は頼りにならない。娘のジョイ(ステファニー・スー)はレズビアンで、エヴリンは理解を示しつつ、頑固な父親には余計な波風を立てたくないと、その事実を隠そうとする。気を遣いっぱなしの日々を送るエヴリンだが、今年も確定申告の季節が

    『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が超絶技巧で描く普遍的なテーマ
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    yojik 2023/03/10
    あの所作の美しさと自然さ、北斗の拳の無想転生みたいな究極奥義感があった。。 “最後の最後、彼女が慈愛に満ちた「構え」をとる瞬間、あまりの美しさにため息が出た”
  • 『舞いあがれ!』には福原遥らの“言葉にならない熱”がある 詩のようだった“説明セリフ”

    “朝ドラ”こと連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合)の第4週「翼にかける青春」は舞(福原遥)が18歳になり大学に入学、人力飛行機のサークル・なにわバードマンに入部し、航空工学の勉強と人力飛行機づくりに励む。 「夢で始まり 情熱を結集し こころ豊かな社会をつくる」 これは第17話に登場した会社のキャッチコピー。舞の父・浩太(高橋克典)が会社のCIを考えているときに目にした他社のものだが、このコピーがまさに第4週以降のなにわバードマン編を象徴しているように思える。舞の「夢で始まり」、サークルの部員の「情熱を結集し」て、「こころ豊かな」人力飛行機をつくる。 三つ子の魂百までというように、子供のとき(浅田芭路)、模型飛行機を作って飛ばしたことが舞のなかに息づいている。スケッチブックに好きな飛行機の絵をたくさんスケッチしている舞。ばらもん凧に描いた絵も上手だったが、スケッチの絵もうまい。基

    『舞いあがれ!』には福原遥らの“言葉にならない熱”がある 詩のようだった“説明セリフ”
    yojik
    yojik 2022/10/29
    “叙事的なことから叙情が立ち上ることもある。飛行機はまさにそうであろう”