何にでも後から振り返ってからこそ、わかることがあります。私は13年近くランナーとしてレースに出場してきましたが、過去のトレーニングで「あそこを変えておけばよかった」と思う部分が山ほどあります。多くのミスを犯しました。ちょっとした判断ミスが、ケガや、レースでの大失敗を招きます。中には半年間、まったくランニングができなくなったこともありました。 私のケガの多くは、短気な性分や、「負傷とは無縁だ」という思い上がりから起きました。練習で走る距離を3~4キロほど減らすのを嫌がったり、筋トレをサボったり、といったことです。おおざっぱな性格がアダとなり、数々の負傷に悩まされました。アキレス腱の炎症、腰痛、腸脛靱帯炎(別名ランナー膝)、シンスプリント(すねの痛み)、大腿四頭筋の肉離れ――これらすべてを私は経験しています。 けれども、これは過去の話です。最近では小さなことにも気を抜かないよう、細心の注意を払