むかしむかし、あるところに、だれとでもベッドをともにするおんなのこがいました。 おんなのこがパスタをゆでていると、でんわがなりましたが、それはさほどじゅうようなことではないとおもって、むししました。 すると、パスタのなかから、おとこのこがあらわれました。 「やれやれ、ぼくはどうやらへいぼんなまちのへいぼんなパスタからうまれてしまったようだ」 「あら、なぜそうだとおもうの?」 「わからない。それはぼくのえらんだけっかではない。なやむことではないのかもしれないが、でもぼくはパスタからうまれてしまったのであって、それはきっとしかたのないことなんだ」 おんなのこは、おとこのこに、パスタたろうというなまえをつけました。 あるひ、まいにちジャズをききながら、じゆうぎょうをいとなむパスタたろうに、ひつじとなのるものからてがみがとどきました。 「ぼくはまちへむかおうとおもう。それはいつになるか、そしてなぜ