小学生のとき、多分文集か何かだったと思うけれど、名前の由来や長所短所を書く親の欄に「長所・なし」と書かれたことがある。 母は私の長所が思い浮かばずにしばらく悩んでいて、どうしよう何を書こうと私に相談してきた。 何も思い浮かばないんだったらなしでいいんじゃないの?と言ったのは覚えてる。それもそれで面白いからいいや、と子供心に思ったのも覚えてる。 母は私の言葉通りに書き(え、ホントになしって書くんだと驚いたことも覚えているから、おそらく本当にそう書くとは思っていなかったのだろう。なんだかんだ言って最後には長所を書いてくれると思っていたのだろう)、それが文集になり皆の目にさらされるとは思っていなかったらしく、知らなかった「なし」と書くんじゃなかったと後から言っていた。 ああ、何も思い浮かばずに子供の言葉通り「なし」と書いたのに、それが文集にのると知ってたら違うことを書いたってこと?嘘を書いたって