(前編から読む) ビジネスにおいて大切なことは何だろうか。膨大なマーケティング調査か。それとも、一流のスタッフを揃えることか。…跡取り娘の取材をしていると、経営者の強い「想い」がベースにあることこそが一番大切ではないか、と感じることが多い。 …「綾子さん自身は、どんな旅館を作りたいのですか?」。旅館のリニューアルにあたり、コンサルタントになった飯野賢治氏が、現在の「時の宿すみれ」3代目となる黄木綾子さんに尋ねたのは、この「想い」の部分だった。 黄木綾子さんはそれまで、「すみれプロジェクト」の他のメンバーの意見を尊重し、協調性を大事にしながら話し合いを進めてきた。あまり、自分の意見を強く主張することがなかったのだ。しかし飯野さんの発言で、初めて黄木さんは「自分の想い」と向き合うことになる。 「どんなお客様に来てほしいのか?」という問いに、最初に浮かんだのが「おふたり様」だった。「この旅館には
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