『ルギア爆誕』も、第1作目の『ミュウツーの逆襲』同様、脚本家にとっては幸運だった作品かもしれない。 『ミュウツーの逆襲』の直前に、TVアニメ『ポケモン』を見ていた視聴者が次々と倒れるというピカピカ事件が起きた。 映画制作上層部は、その事態の収拾に懸命になって、脚本に対する注文が出てくる余裕がなかったように僕には感じられた。 『ミュウツーの逆襲』が、予想をはるかに超えるヒットになり……それが、大プロデューサーの「1作目には色々言いたいこともあるが、これだけヒットしたんだから2作目に対しては何も言わない……ただ、タイトルに『爆誕』という言葉は入れてくれ」という発言になった。 ゲームや配給会社などの人たちが集まる大会議の多数決で、ルギアという名前が決まったのは、前にも述べた。Xことルギアは、この映画専用に僕が考えたポケモンで、映画の後にできたゲームやTVアニメのエピソードにまで登場してきたのは、