“素人投資家”たちが巨大ヘッジファンドを打ち負かした――そんな小説じみた話題でいまだにマーケットは持ち切りだ。1月の1か月間で24倍にまで爆騰したゲーム販売チェーン「ゲームストップ(GME)」株をめぐる素人連合とプロとの戦いである。 戦いは、GMEを買い上げた“素人”たちの完全勝利に終わった。1月26日には空売りを仕掛けていたメルビン・キャピタルに対して大手ヘッジファンドのシタデルとポイント72が約3000億円もの緊急支援を実施。だが、買い上げ圧力は収まらず、その翌日にシタデルはあっさりと売りポジションを解消したのだ。 ともに空売りを仕掛けていた投資情報配信会社シトロン・リサーチも、29日に「20年間続けてきた空売り銘柄の調査をやめます」と白旗を挙げた。金融系通信社ブルームバーグによると、この踏み上げ相場で空売り勢は200億ドル(2兆1000億円)もの損失を被ったという。 なぜ、素人がプロ