乳児健診をしていたら「ワクチンはなるべく打ちたくないんです」というお母さんがいました。おたふく風邪が流行っている時だったので、今この近所でおたふく風邪の患者さんが外来に多いこと、かかった子の1000人に1人が難聴になること、ムンプス難聴には治療法がないことを説明しました。すると、「へー」と驚いたので、私も驚きました。感染症の危険性とワクチンの副反応・利点を理解したうえで、「打ちたくない」という考えになったと思っていたのに、そうではなかったからです。他にも、おたふく風邪の合併症は知っているかどうか尋ねると、彼女は知りませんでした。逆に「ワクチンは有害だし、いらないものだ」という本をたくさん読んだのだ、と教えてくれました。感染症にかかると、どういう症状や合併症が起こり、ワクチンはどういう効果をもたらすのか、ということよりも先に、ワクチンによる副反応などの危険性だけを勉強したようでした。そういっ
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