黒田博樹が登板する日、マツダスタジアムは真っ赤に染まる。視聴率も地元では30%を越えた。この事態を“奇跡”のままにせず、再び起こるように仕組みを整える必要がある。 広島カープに復帰した黒田博樹投手は、今シーズンのプロ野球で最も注目を浴びている存在だと言っていいでしょう。昨シーズンまで所属していたニューヨーク・ヤンキースから再契約を熱望され、サンディエゴ・パドレスからは1800万ドル(約21億円)もの巨額オファーがあったとされる中、推定年俸4億円で古巣・広島への復帰を決めた黒田投手の決断は“男気”と称賛されています。 たしかにメジャーの一線級で活躍する選手が日本球界に戻ってくることは、カープファンのみならず、プロ野球界全体にとって歓迎すべきことです。もしカープが24年ぶりにリーグ優勝し、日本シリーズに進出した場合の広島県内の経済波及効果は約256億円に上るとする予測もされているほどです(中国