「好きな喫茶店は?」ときかれたら、「あ、それはね」と自慢したくなるお店をきっとみんな持っているんじゃないだろうか。 わたしにも、「いくつか」ある。最近は「いくつも」と言ってもいいかもしれないぐらい、「あのあたりなら〇〇さん、このあたりなら□□さん」といった具合に、出かける先と喫茶店はだいたいセットになっている。 今日は午前中に月1回の会議に電車で出かけたあと、夕方から職場の会議が入ったので、最寄り駅に停めておいた車に乗って、そのまま職場へ向かうことになった。「…ってことは、あの喫茶店に行こっと!!」とひらめいた瞬間から、ブルーな会議もへっちゃらな気分になった。 その喫茶店は、住宅街の一角の、ちっちゃい郵便局のお向かいにあって、前の道を近所のひとが自転車や徒歩で行き交う姿がよく見える、おっきなガラスの引き戸が目印。 わたしよりきっと20歳ぐらいお若いんだろうなぁと想像する店主さんは、とても素