外来患者の窓口負担に100円を上乗せする「受診時定額負担」に関する朝日新聞の社説に対し、東京保険医協会と東京歯科保険医協会が10月19日、同社編集局長宛に抗議文書を提出した。新聞の社説に対する医療界の抗議は珍しいケースといえる。 受診時定額負担は、「高額療養費」の自己限度額の見直しに必要な財源を確保するため、初・再診時の窓口での支払いに100円を上乗せするというもの。 これに対し、「患者同士で負担し合うのはおかしい」「国民皆保険を揺るがすもの」などと日本医師会や日本歯科医師会など医療界は強く反発。厚生労働省は11月9日、低所得者は50円にする案を示したが、民主党内にも導入への反対が強く、医療・介護作業チームが同月22日にまとめた提言の素案では、受診時定額負担に関して「否定的な意見が圧倒的に多かった」とした。 抗議対象となった社説は、10月14日付の朝刊に掲載された「外来100円負担