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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (14)

  • コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究

    イタリア、ASL3ジェノバ心臓リハビリテーション科でリハビリを受ける新型コロナ後遺症患者。同科では2020年から、新型コロナウイルス感染症で入院した患者のためのリハビリテーションプログラムを実施している。(PHOTOGRAPH BY MARCO DI LAURO/GETTY IMAGES) 新型コロナウイルス後遺症(罹患後症状)の患者の多くは、主な症状として運動機能の低下を訴える。心身に負荷をかけすぎた後は激しいだるさ(倦怠感)に襲われて、その繰り返しにより病状が悪化するおそれがある。「運動後(労作後)倦怠感」(PEM)として知られるこの症状は、「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」(ME/CFS)の特徴的な症状でもある。 このほど、新型コロナ後遺症患者にみられる倦怠感に一つの説明を与える論文が2024年1月4日付けで学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表された。新型コロナ後遺症の患

    コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究
  • 女性の脳は月経周期で劇的に変化する、感情や記憶への影響は不明

    32歳の健康な女性の頭部MRI冠状断画像(画像は着色されている)。最近の研究により、女性の特定の脳領域の体積は月経周期とともに変化することが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY DR P. MARAZZI, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 月経周期を生じさせている女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の増減にあわせて、感情や記憶、行動、情報伝達の効率などをつかさどる脳の領域も劇的に変化していることが、同時期に発表された2つの研究で示唆された。2023年10月5日付けで学術誌「ネイチャー・メンタル・ヘルス」に発表された研究と、2023年10月10日に査読前論文を投稿するサーバー「bioRxiv」で公開された研究だ。 女性の脳の変化が感情や認知にどんな影響をもたらしているのかまではまだわからないが、米ノースウェスタン大学の神経生物学者であるキャサリン・ウーリー氏は、

    女性の脳は月経周期で劇的に変化する、感情や記憶への影響は不明
  • 「湖水爆発」で数百万人が犠牲の恐れ、時限爆弾のようなキブ湖

    ルワンダとコンゴ民主共和国にまたがるキブ湖。そのユニークな地質的特徴により、湖深くに膨大な量の二酸化炭素とメタンガスが蓄積しており、湖岸に住む数百万人の命を危険にさらしている。(PHOTOGRAPH BY ROBIN HAMMOND, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ルワンダとコンゴ民主共和国にまたがる緑豊かな渓谷にあるキブ湖は、見事な崖に囲まれている。湖上では漁師たちが小舟を浮かべ、歌に合わせて櫂(かい)を揃えて漕ぎながら、その日の料を捕っている。だが、湖の深部は、そんなのどかさとは無縁の世界だ。 キブ湖は地質学的に特異な多層湖で、深い層は蓄積した二酸化炭素とメタンで飽和状態にある。このような湖は世界に3つしかない。残りの2つはカメルーンのニオス湖とマヌン湖で、どちらも過去50年の間に湖水爆発を起こして致死的なガスの雲を噴き上げ、人間や動物を窒息死させた。 1986

    「湖水爆発」で数百万人が犠牲の恐れ、時限爆弾のようなキブ湖
  • 漁で死ぬサメは年間約8000万匹、フカヒレ漁規制するも増加、研究

    サメの種のおよそ3分の1が絶滅の危機に瀕している。にもかかわらず毎年、何数千万匹ものサメが、商業漁業が原因で死んでいる。(PHOTOGRAPH BY DAVID MAUPILE / LAIF / REDUX) 2019年、漁業が原因で死んだサメは少なくとも7900万匹に上った。その内、約2500万匹は絶滅が危惧されている種だった。漁業によって死ぬサメの数は、この10年間ほぼ横ばいで、むしろ増えてさえいる。 2024年1月11日付で学術誌「サイエンス」に掲載された論文によると、ヒレだけを切り落とし、あとは生きたまま海に捨てる「フィニング」という人間の行為で死ぬサメは、10年前に比べ減っている。フィニングは現在、海に面した国と地域の約7割で禁止されている。しかし、規制によってフィニングの件数が減っても、サメの命が救われているわけではないと、論文を書いた国際調査チームは訴える。 「世界的に見て、

    漁で死ぬサメは年間約8000万匹、フカヒレ漁規制するも増加、研究
    yonosuna
    yonosuna 2024/01/17
    そういえば香港出身の上海人が「日本人はフカヒレと上海蟹のことばかり」って言ってたな。(意訳:うまい飯は他にあるのに)
  • 1カ月の断酒が肝臓を救う 世界で広がる「ドライ・ジャニュアリー」

    1カ月にわたってアルコールを断つ「ドライ・ジャニュアリー」や「ソバー・オクトーバー」に参加している多くの人が、睡眠の改善や不安の軽減を実感している。専門家によると、肝臓や腸などの臓器にもいい効果をもたらすという。(PHOTOGRAPH BY VICTORIA JONES, PA IMAGES/GETTY IMAGES) 世界中で毎年何百万人もの人たちが、1カ月間アルコールを飲まずに過ごすことを選択している――「ドライ・ジャニュアリー(断酒の1月)」として始まったこの習慣は、今では「ソバー・オクトーバー(しらふの10月)」のような同様の取り組みへと拡大している。自身の飲酒習慣に関心を持ち、あえて飲まない「ソバーキュリアス」というライフスタイルを選ぶ人の数はどうやら、着々と増えつつあるようだ。 英国では、成人の7人に1人が2023年のドライ・ジャニュアリーに参加する計画を立てていた。また米国で

    1カ月の断酒が肝臓を救う 世界で広がる「ドライ・ジャニュアリー」
    yonosuna
    yonosuna 2024/01/04
  • アフガン地震は“四つ子地震”、「ありえない」と科学者ら唖然

    アフガニスタンのヘラート州ジンダジャン地区のスィア・アーブ村で、地震前に自宅があった辺りを歩く男性。アフガニスタンでは10月に入ってから同じ規模の大地震が4回立て続けに発生しており、村はそのうちの1つの被害を受けた。(PHOTOGRAPH BY LYNSEY ADDARIO, NATIONAL GEOGRAPHIC) 現地時間10月7日午前11時11分(日時間15時41分)、アフガニスタンのヘラート州でマグニチュード6.3の地震が発生した。ヒンドゥークシュ山脈の西端の断層が破壊され、人口の多いヘラート市が大きな被害を受け、近隣の多くの農村が瓦礫と化した。それからわずか23分後、同じくマグニチュード6.3の2回目の地震が発生した。 4日後の10月11日には、人々が瓦礫の中から遺体を回収している最中に、同じ地域で3回目のマグニチュード6.3の地震が発生し、傷ついた住民をさらに打ちのめした。死

    アフガン地震は“四つ子地震”、「ありえない」と科学者ら唖然
  • なぜ無効な成分が市販のかぜ薬にずっと使われているのか?

    鼻づまりを改善する成分として多くの市販薬に使われてきたフェニレフリンは、飲み薬では効果がないと報告されていた。(PHOTOGRAPH BY NEWSCAST/UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY IMAGES) 鼻づまりを改善する成分として一般的な市販薬に使われてきた「フェニレフリン」は、飲み薬(経口薬)では効果がないという結論が、米品医薬品局(FDA)の諮問委員会によって下された。かぜとインフルエンザのシーズンが近づき、新型コロナウイルス感染症の流行も続く中、米国の消費者の間に動揺が広がっている。 フェニレフリンは、処方箋なしで買える多くの市販薬に使われている。鼻づまりを緩和する成分が含まれているとうたう米国の製品の大半にはフェニレフリンが入っていると、米テキサス大学ヒューストン医療科学センターの耳鼻咽喉科医で助教授のジェイソン・タルマッジ氏は言う(編注:日でもフ

    なぜ無効な成分が市販のかぜ薬にずっと使われているのか?
  • つらい記憶のフラッシュバックは「テトリス」をやると減る、研究

    2006年、イラクのアルファルージャで、軍用の金属探知機を膝に乗せ、テトリスをプレイする米海兵隊の兵士。(PHOTOGRAPH BY TOBY MORRIS, ZUMA PRESS/ALAMY STOCK PHOTO) 1980年代に世界的ベストセラーになったコンピューターゲームの「テトリス」を、メンタルヘルスの改善に役立てる研究が進められている。具体的には、テトリスをプレイして、性的暴行や自動車事故、戦争、自然災害、または困難な出産などを体験した後に起こるフラッシュバック(過去に経験したトラウマ的な記憶が自分の意志とは無関係に侵入すること)の回数を減らせる可能性があるという。 世界24カ国で実施した調査によると、人が死ぬところを見たり、愛する人が突然亡くなったり、命が脅かされたりする事故に遭ったりするなどのトラウマ体験があると報告した人の割合は70%を超えていた。だが、その後に睡眠障害や

    つらい記憶のフラッシュバックは「テトリス」をやると減る、研究
  • 高齢者に広がる急速に進む危ない虫歯、タンパク質分解酵素も原因

    高齢者に広がっている虫歯「根面う蝕(こんめんうしょく)」の原因は、菌が作る酸で歯が溶けることに加え、歯に元から存在するタンパク質分解酵素の活性化も原因であることを、東北大学大学院歯学研究科の高橋信博教授(口腔生化学)らが明らかにした。虫歯の進行を抑える「フッ化ジアンミン銀」や、お茶に含まれるカテキンなどが酵素の働きを抑制することも分かった。 根面う蝕はわずかに茶色になることもあるものの、あまり目立たない。痛みがほぼないが、あっという間に進行し、ある日突然歯が折れたり割れたりする。年を重ねて歯ぐきが下がり、露出した部分の歯が狙われる。歯が黒くなり、徐々に進行する小児や成人の虫歯とは異なり、その発症のメカニズムはよく分かっていなかった。 歯は3層構造になっており、一番外側の硬いエナメル質の下にある象牙質、セメント質といわれる2つの部分は軟らかい。エナメル質は歯の見えている部分では厚く、根っこに

    高齢者に広がる急速に進む危ない虫歯、タンパク質分解酵素も原因
  • 人工甘味料が腸内細菌を乱すと判明、健康に悪影響の恐れも、研究

    甘さがきび砂糖の数百〜数千倍に及ぶものもある人工甘味料は、一般に人の体内では処理されない。カロリーがゼロであるか、少ししかないのはそれが理由だ。(PHOTOGRAPH BY TRISTAN SPINSKI) ダイエットをうたう炭酸飲料を飲んで、砂糖に付き物のうしろめたさやカロリーを気にせずに甘さを堪能する。その快感は多くの人が経験したことがあるだろう。しかし、新たな研究によると、人工甘味料はかつて考えられていたほど無害ではなく、それどころか糖尿病や体重増加のリスクを高めるかもしれない。 科学者らは以前より、人工甘味料と人間の糖尿病との関連を疑ってきたが、これまでは実験用のマウスでしか証拠は示されていなかった。今回、イスラエルの科学者たちが、同様の試験を人間で行ったところ、人工甘味料は人間の腸にすむ細菌の働きを妨げるのみならず、後に血糖値を下げにくくする可能性があることがわかった。血中にブ

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  • 第7回 「ウクライナ侵攻はない」と旧ソ連の専門家はなぜ主張したのか

    未承認国家というあまり知られていない現象を視野に置くことで、2022年のロシアウクライナをめぐる情勢がどのように見えてくるのか、その景観を廣瀬さんに教えてもらってきた。 ここで、少し翻って、廣瀬さんがなぜ、このように深く、旧ソ連諸国に関心を抱くようになったのか聞いておきたい。 そのような質問をすると、廣瀬さんは、「思い切り振り返りますと──」と小中学生だった頃の話から聞かせてくれた。 「もとはと言えば、技術指導で祖父がソ連に長期出張していたことがあると思います。祖父から聞くソ連の姿は、とにかく日しか知らなかったわたしにとって、異質なものでした。現地ではずっと見張りがついて、ホテルでも監視されるし、日曜日もずっとKGBがくっついてくるから、動物園にでも行くしかなかったとか。レニングラード(現在のサンクトペテルブルク)に行きたいと思って何度も申請を出したが通らなかったとか。べ物がヨーグル

    第7回 「ウクライナ侵攻はない」と旧ソ連の専門家はなぜ主張したのか
    yonosuna
    yonosuna 2022/09/03
  • 新型コロナウイルスはいつまで体内に残るのか、後遺症との関連は

    新型コロナウイルスに感染後、肺の状態を見るためにローマの病院で胸のCTスキャンを行う患者。(PHOTOGRAPH BY MARCO CARMIGNAN) 新型コロナウイルス感染症の患者の大半は2週間以内に急性期から回復する。だが、ウイルスのかけらは必ずしもすぐに消え去るわけではない。入院した患者を対象とした過去最大規模の研究から、一部の患者ではウイルスの残骸が数週間から数カ月間にわたって体内に残り続け、重症度や死亡率と関連があることがわかった。 5月11日付けで学術誌「GeroScience」に発表された研究によると、PCR検査で最初に陽性と判定されてから14日後以降にもウイルスの遺伝物質であるRNAが残っていた場合は、そうでない例と比べて、症状がより重くなる、せん妄を経験する、入院が長期化するといった傾向がみられ、また死亡のリスクも高まるという。 ワクチンあるいは過去の感染から得られた免

    新型コロナウイルスはいつまで体内に残るのか、後遺症との関連は
  • めまい、混乱、言葉が出ない…コロナは軽症でも認知力低下の恐れ

    脳の謎 誰も知らない隠された能力 謎の多い人間の脳について、最近の科学的進歩を解説した書。人間の脳に関する「100の謎」を、学習、知能、意識、情動、加齢の5つのテーマに分類して、豊富な写真・イラストとわかりやすい文章で説明しています。 定価:1,540円(税込) amazon 楽天ブックス

    めまい、混乱、言葉が出ない…コロナは軽症でも認知力低下の恐れ
  • 新型コロナ、“無症状”でも無害とは限らない

    2021年6月21日、米カリフォルニア州パロアルトのスタンフォード大学新型コロナ後遺症クリニックで患者のロージー・フローレスさんを診察するエクトル・ボニーヤ医師。(PHOTOGRAPH BY STANFORD MEDICINE) 2020年2〜3月に横浜港で隔離されていたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で新型コロナウイルスに感染した人の肺の画像を初めて見たとき、米スクリプス・トランスレーショナル研究所のエリック・トポル所長は心配になった。PCR検査で陽性となった104人の乗客のうち、76人は無症状だった。にもかかわらず、その54%のCT画像に、肺に水がたまっていることを示す「すりガラス陰影」と呼ばれる灰色の斑点が見られたのだ。 「これが事実だと確認されれば、症状がなくても無害とは限らないことを示唆している」。トポル氏は、ダニエル・オラン氏とともに著した総説論文でそう警告している

    新型コロナ、“無症状”でも無害とは限らない
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