3月分の経済指標を踏まえると、1-3月期の消費はゼロ成長に終わるのではないか。そうなると、成長率は前期を下回るので、アベノミクスは再失速という評価になろう。原油安メリットは未だしで、ベアの昨年比の拡大幅はわずかだ。アベノミクスは、成長のモメンタムを失った可能性がある。今年度、民需に期待し、公需を減らして成長率の寄与度を-0.6に落とすことにした政策判断の妥当性が問われよう。 ……… まず、商業動態だが、先日も触れたように、1-3月期の季節調整済指数の前期比は、卸売業で-0.6%、小売業で-2.1%という落ち込みぶりだ。家計調査は、二人以上の世帯の実質消費支出(除く住居等)の前期比は0.0となった。今回、「除く住居等」を重視するのは、実質実収入の推移からすると、「除かない」方にはブレがあると見るからだ。 そして、鉱工業生産の消費財出荷は、前月差が+0.4であるから、単純に3月の消費総合指数が