もしもある物語が語られるのならば、その物語に登場する人物あるいは世界が、なんらかのかたちで「回復」されようとしなければならない。 回復のための手段や過程、その成否、ありようは、作品によって異なる。むしろ、その差異の際立たせ方こそが、作家の腕の見せ所である。 物語で回復が最終的に達成されない場合、それは悲劇(あんなに頑張ったのに報われないなんてかわいそう)、喜劇(そもそもこの人物は笑えるほど狂っていた)、あるいは不条理劇(ゴドー〈人間性〉はいつまでたっても現れない)になる。 ──サミュエル・ベケット、演劇『ゴドーを待ちながら』、1952年 (Marty Rea / Aaron Monaghan in “Waiting for Godot”, a play by Garry Hynes, 2018, Photo by Matthew Thompson.) 道中でどんな展開があろうとも、マリオは
世界的大ヒット作『メタルギアソリッド』シリーズの監督として知られる、ゲームクリエイターの小島秀夫氏。2015年12月末にコナミから独立し、コジマプロダクションを起ち上げた同氏は、2019年11月8日、待望の新作『デス・ストランディング』(以下『デススト』)をリリースした。 舞台は、“デス・ストランディング”と呼ばれる謎の現象によって分断された世界。引き裂かれ、孤立してしまった人々のため、プレイヤーは「伝説の配達人」となり、様々な荷物を配送しながら北米大陸を再び繋ぎ合わせていく。 本作の斬新なゲームシステム、重厚なストーリー、そして息を呑むような映像美は、発売直後から国内外を問わず大きな話題を呼んでいる。独立から4年――。56歳になった小島氏は『デススト』にどんな思いを託したのか。(全2回の1回目/#2に続く) ◆◆◆ ――『デススト』発売以後、プレイヤーからの反響が続々と届いていると思いま
世界的大ヒット作『メタルギアソリッド』シリーズの監督として知られる、ゲームクリエイターの小島秀夫氏。2015年12月末にコナミから独立し、コジマプロダクションを起ち上げた同氏は、2019年11月8日、待望の新作『デス・ストランディング』(以下『デススト』)をリリースした。 設立直後のコジマプロダクションは、オフィスにパソコンすらないような状態だったという。それでも小島氏はゲームを作り続けることを決意し、独立からわずか4年弱で『デススト』を発売。再び世界を熱狂させている。 まさしく“ゼロからのスタート”となりながらも、決して消えることがなかったモノづくりへの情熱。その裏で、小島氏はどんなプレッシャーと戦っていたのか。また、新作映画だけでも年間200本は観るという同氏に、「2019年の映画ベスト5」もあわせて聞いた。(全2回の2回目/#1から続く) ◆◆◆ ――小島監督は2015年にコナミを退
およそ5分の動画のなかでビジュアルや世界という方向から切り出した押井は、ゲームという形式から考えると多くのゲームが根幹に据える戦闘をメインにしなかったことを「大きな賭けだったと思う」と表現。それを理由に『DEATH STRANDING』を小島の仕事のなかでもっとも本質的、密度が高そうと形容した。また、「こういうものを作ってほしいけど、同時に長生きもしてほしい」と笑みをこぼす場面も。 著名な映画監督である一方で、ゲームファンとしても知られる押井守。その口からは「映画は勝てない」といった言葉も出ているが、詳細は動画で見てほしい。公開時には対応していなかった字幕も、現在は追加を行った。 『DEATH STRANDING』は、IGN JAPANのレビューで10点中9.5というスコアをマークしている。
2019年11月8日に発売された小島秀夫監督最新作の「デス・ストランディング」では、日本のゲーム雑誌として有名な「ファミ通」の元編集長でありファミ通グループの代表でもある浜村弘一氏がカメオ出演しているのですが、このことが国内外で議論を起こしています。 In Japan, Fans Question Famitsu-Related Cameos In Death Stranding https://kotaku.com/in-japan-fans-question-famitsu-related-cameos-in-death-1839770212 デス・ストランディングには日本最大のゲーム雑誌であるファミ通の浜村弘一代表がカメオ出演していることが明らかになっています。デス・ストランディングはファミ通のクロスレビューで満点を獲得しているため、浜村代表のカメオ出演は2者の癒着の結果ではないかと
iOS 11のリリースと同時に、ARKitのサンプル集「ARKit-Sampler」をオープンソースで公開しました。 ARKit Sampler ソースコードは GitHub に置いてあるので、ご自由にご活用ください。 https://github.com/shu223/ARKit-Sampler 使用言語はSwift 4.0です。 ARKitのサンプルは公式のを含めいろいろ出てますが、ARKit-Samplerでは「余計な実装を混ぜずに、できるだけシンプルな実装で伝える」というところに気をつけています。もともとは書籍執筆のために用意したものなので、とくに序盤のサンプルはシンプルで意図が汲みやすいと思います。 ビルド方法 ここから Inceptionv3.mlmodel をダウンロードして mlmodels フォルダ配下に置く Xcode 9 でビルドしてiOS 11端末にインストール 基
ポケGO、大戦略、信長の野望…古今東西のゲームマップを7分類して徹底分析。なぜ四角形や六角形のマップを、私たちは好むのか?【徳岡正肇氏:講演レポ】 「本講演はマップデザインにおいて、ゲームデザイナーが使える「武器」の種類を増やすことが目的である」 去る9月1日、パシフィコ横浜にて開催されたゲーム開発者向けカンファレンスCEDEC 2017にて、4Gamer.netなどのサイトでゲームライターとして活躍する徳岡正肇氏(@goodhuntstalker)が登壇した。 徳岡正肇氏 『ゲームにおける「マップ」のデザイン~アナログ(ウォー)ゲーム制作の知見から』と題された講演は、氏が得意とするボードゲーム、ウォーゲームの知見から、STG、RTSなどの一般的なマップデザインにまで、深く切り込むものだった。 「ゲームマップの構造には、マップロジックによって様々な種類がある。それぞれの種類には、また特有の
『Journey(風ノ旅ビト)』などで知られる「thatgamecompany」は、昨日開催されたAppleの発表会にて、ソーシャルアドベンチャーゲーム『Sky』を正式発表した。対象プラットフォームはiPhone/iPadおよびApple TV。リリースは今冬を予定。アナウンスとともに公開されたティーザー映像では、広大な雲の上の世界を舞台に数人のキャラクターたちがともに空を舞う様子が映しだされている。 『Sky』は昨年11月から公式サイトやSNSアカウント上で存在が明らかにされてきたプロジェクト。広大な文明がすでに崩壊した雲の世界を舞台に、プレイヤーは他者と協力しながら“光”を集めていく。探索要素とソーシャルな体験を融合させた内容で、最大8人のプレイヤーによるマルチプレイに対応している。文明崩壊後という世界設定や、マントをなびかせながらのゆったりとした移動アクション、また球形の光のビーコン
本記事は別記事”『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』レビュー 伝統からの脱却と呪縛からの解放“の補稿、いわば延長戦のような立ち位置の記事である。先の記事ではネタバレが過ぎるという判断から触れることを明確に回避していた、ゲーム中におけるラストダンジョン「ハイラル城」にスポットを当て、『BotW』におけるその存在について紐解いてみようという試みだ。そのため、本記事では文章や掲載するスクリーンショットについて、ネタバレ防止の配慮は行われない点について、予めご了承いただきたい。 『BotW』におけるダンジョン まず『BotW』におけるダンジョンの存在について整理しておきたい。『BotW』における「ダンジョン」と呼べる存在は「各地に点在する”試練の祠”」「メインダンジョンである”神獣”」「最終目的地である”ハイラル城”」の3つがそうだ。まずは「祠」「神獣」について軽く振り返っておこう。 さま
ホーム ニュース 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』世界初、100%スピードクリアを達成するユーザー現る。タイムは約49時間 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(ゼルダの伝説BotW)』は、すさまじいボリュームをほこるタイトルで、メインチャレンジを追うだけでも膨大な時間を要し、サブチャレンジやコログ集め、祠チャレンジをこなそうとすればあっという間に時間が溶けていく。一部の超人的なプレイヤーが1時間以内でのクリアを成功させているが、100時間近くプレイしているのに終わりが見えないという状況にあるプレイヤーは筆者を含め多くいるだろう。 そんな『ゼルダの伝説BotW』で、ついに100%クリアの最速記録を目指すスピードラン(RTA)を成功させるプレイヤーが現れた。TwitchユーザーXALIKAH氏は、『ゼルダの伝説BotW』を遊び続け、約49時間で100%クリアを達成したのだ。
オープンワールドの文法を踏襲しつつ「早く遊びたい」欲求に応える 本作『BotW』を「オープンワールドのゲームとして見るとどういう評価になるのか?」という内容で原稿を書かないか? という話をもらい、スイッチ本体は購入していたもののソフトを持っていなかった筆者は量販店へと出向き、レジでの精算を済ませて家路に着いた。 そんな感じでゲームはいままさにプレイしている最中だが、洋ゲーを年間何本プレイしているかわからない洋ゲー好きとして、オープンワールドを採用した『BotW』がどういうタイトルであるか稚拙ながら書き出していこうと思う。 海外オープンワールド作品と『BotW』の違いとは? オープンワールドのゲームをプレイヤーに遊ばせるとき、とくに大事だと思うのがプレイヤーに“世界の広がり”を早い段階で感じさせることだ。 これは「エルダースクロールズ」(以下、「TES」)シリーズ【※】や「フォールアウト」(
「狂気を感じる」「発想がハイレベルすぎる」――。あるカードゲームがネット上で話題となっている。 Webページ上で色を指定するための6桁の「カラーコード」を読み札にしてかるたを行うカードゲーム、その名も『COLOR CODE』。「#FF0000」「#808000」といったコードを読み上げ、対応する色をいかに素早く取れるかを競う。 カラーコードを読み上げて色を取る『COLOR CODE』。(遊戯部すずき組ホームページより) 思わず「なぜそれをかるたにしようと思ったの!?」と反応してしまう、遊び心に溢れたゲームだ。12月11日に開かれたアナログゲーム国内最大の祭典「ゲームマーケット2016秋」にて拡張版も発売され、さらに難易度と面白さが増したこのゲーム。 どんなきっかけで思いつき、どんな思いが込められているのだろうか。制作者の「遊戯部すずき組」(@suzukigume)に話を聞いてみた。 ――
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く