yosankitaのブックマーク (81)

  • 信仰資本主義──AI神話と情報商材の合体構造|武智倫太郎

    〜 孫正義の『AI預言』が市場を狂わせる 〜 序章:カリスマが生む『投資家信者』の群れ 一般に『カリスマ』とは、イエス・キリストや釈迦、ガンディー、マンデラ、或いは、スティーブ・ジョブズのように、時代や価値観を根底から変革する思想や行動の象徴である。しかし、孫正義を『カリスマ』と呼ぶと、日中の9割が『え、あの禿が?』と二度見する。 残りの1割の既にSoftBank World教の洗脳を受けてしまった人々は、『孫さんはAI預言者だ!』『我らの将軍様だ!』と平壌のマスゲームよろしく喝采を送る。正直、冷静な目で見ればこれはもはや北朝鮮の指導者崇拝ショーと変わらない。 カルト教祖型カリスマ=経済版・金正恩 孫正義のカリスマ性とは、普遍的な尊敬や崇高さとは無縁で、寧ろ『経済版・麻原彰晃×金正恩』と言った方が正確だ。 SoftBank Worldの会場は、巨大LEDスクリーンと軍楽隊のようなBGM

    信仰資本主義──AI神話と情報商材の合体構造|武智倫太郎
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    yosankita 2025/08/06
  • 飼われる人間──AIが肥育するデジタル家畜社会|武智倫太郎

    序章 カモを育てるAIの罠~ 心理操作の温室としてのアルゴリズム ~ 『AIは人間を助ける存在だ』という耳触りの良い言葉ほど、現代社会を思考停止に陥らせるものはない。 私は情報工学者として、AIが単なる数式とパターン認識の集合体にすぎないことを熟知している。だが同時にAI倫理学者として、現代のAIが人間の弱点を突く冷徹な道具として進化しつつある現実を無視することはできない。 AI来ただの道具である。だが、資とアルゴリズムが結合したとき、それは『利益を最大化する装置』へと変貌する。ユーザーの注意を奪い、購買意欲を刺激し、搾取の効率を極限まで高める過程に、人間的な配慮など一片も存在しない。 SNSと広告システムは、この現象をもっとも露骨に示している。 YouTubeのおすすめ動画、TikTokのショートクリップ、Instagramのフィード。これらに流れるコンテンツは、ユーザーが『見たい

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    yosankita 2025/08/06
  • 騙される脳──情報商材が狙う報酬系の罠|武智倫太郎

    ~ あなたの脳は即狩られ設定か? 3秒カモ診断 ~ 以下の3問に答えて、あなたの『カモ度』を測定してみよう。 問1:SNS広告で『残り3名』『今だけ無料』と書かれていたら、つい詳細を見てしまうことがある。 YES → 1点 問2:『有料だからこそ物』『無料は価値がない』と思うことがある。 YES → 1点 問3:『これを逃したら損をするかも』という気持ちで、過去に衝動買いをしたことがある。 YES → 1点 判定結果3点:あなたの脳は即狩られカモのフルスペック仕様。 2点:カモの入口に片足を突っ込んでいます。 1点:今は安全圏ですが、油断は禁物です。 0点:冷静な判断力があります。 1点以上なら、この記事はあなたにとって『防御マニュアル』になるはずだ。 序章 カモ思考は脳の設計ミスから始まる『スマホ1台で月収100万円』 『3日で人生が変わる成功メソッド』 『残り3名、今だけ無料』 これ

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    yosankita 2025/08/06
  • カモ産業の真実──AIが量産する情報弱者ビジネスの闇|武智倫太郎

    ~ あなたの無意識は狩られている ~『スマホ一台で月収100万円』『残り3名限定』……。そんな広告に『怪しい』と笑っていませんか。 実はその笑いこそ、狩人たちが想定済みの反応です。 SNSAIは、あなたの検索履歴や無意識の不安を解析し、『カモ候補』として精密にマークしているのです。 これは単なる詐欺ではありません。SNSプラットフォーム、広告代理店、情報商材シンジケートが一体となり、人間の弱さを収奪する収奪型システムなのです。 情報工学者でありAI倫理学者の武智倫太郎が、AI時代に進化するカモ産業の全貌を暴きます。 序章 SNSはなぜカモを量産するのか『スマホ一台で月収100万円』『今だけ限定、残り3名』……こうした広告が、SNS上でまるで雑草のように繁殖している。 誰もが『怪しい』と思いながら、なぜこれほど大量に流れ続けるのか。 答えは単純だ。『必ず引っかかる層が一定数存在する』という

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    yosankita 2025/08/06
  • 熟議なき国家──問いを奪うAIと沈黙する民主主義|武智倫太郎

    第1章 顔で制度をご利益化する──無責任官僚主義の民間カルト化 明治時代に成立した大日帝国は、『富国強兵』を国家スローガンとして掲げ、鉄道、兵隊、学校、官僚という四柱によって近代化を推進した。『富國强兵』という言葉自体は、中国の戦国策や呉書など古典にその源を持ち、日では江戸中期から既に議論されていた。幕末には水戸学や薩摩藩、開国派の論客らがそれぞれに富国強兵を唱え、四民平等の国防構想や殖産興業政策とともに、明治国家の根幹に組み込まれていった。 だが、その思想の根底には、すべてを中央が設計し、上意下達で制御するという統治原理があった。そして、計画の失敗については『上が決めたことだから』として責任の所在が曖昧になりがちだった。この責任の空洞構造が、日に根を張った『無責任官僚主義』の起源である。 大東亜戦争の敗北後、日は敗戦国として再出発を強いられたものの、この統治構造だけは大きく変わ

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    yosankita 2025/08/06
  • 多様性共創型対話の思想は日本で根付くのか|武智倫太郎

    ~ 声の序列社会とAI政策の歪み ~ 序章 理想ではない『設計』としてのプルラリティプルラリティ(Plurality)とは何か? プルラリティとは、直訳すれば『多様性』『複数性』を意味する。しかし、台湾の元デジタル発展部部長であり現在は台湾代表大使を務めるオードリー・タンが用いる文脈では、単なる多様性の肯定ではない。対立する立場や意見のあいだに『共感可能な構造』を可視化し、協働を生むための技術=社会設計の原理を指す。 この概念は、意見の不一致が前提である社会を、どう壊さずに運営していくかという、対立を乗り越えるための構造的工夫に他ならない。それは単なる『聞く姿勢』という倫理だけでなく、『聞くためのインフラ』を組み替える営みであり、思想・制度・技術の三層構造を持つ。 プルラリティ思想の前史と現在地 実は、この思想は決して目新しいものではない。『匿名性の保障が序列から解放する』『意見のクラスタ

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    yosankita 2025/08/06
  • そして誰も規約を読まなくなった|武智倫太郎

    note×生成AI、静かなる収奪と沈黙の構造 ~ 2025年8月1日、note株式会社は利用規約とプライバシーポリシーを大幅に改定した。しかし、その変更に気づいたユーザーはほとんどいなかった。 それ自体が、緻密に設計された構造だった。 note社は『クリエイターエコノミーの実現』を掲げながら、ユーザーが投稿した文章・タグ・リアクションなどのテキストデータを、Amazon製の大規模言語モデル(LLM)を含む外部AI企業に提供する仕組みを、静かに、そして着実に整えていた。 だが、そこに『同意ボタン』はない。オプトアウトの機会もない。 noteの利用を続ける限り、気付かぬうちにユーザーの創作はベクトル化され、AIにとって処理しやすい『素材』へと変換される。 この瞬間、投稿は『作品』であることをやめ、『資源』としての扱いを受ける。 創作者は、気づかぬうちに採掘される側に転じていたのだ。 not

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    yosankita 2025/08/06
  • そして誰も自分で書かなくなった──AI文章量産時代の幻想と倫理|武智倫太郎

    序章:『noteで稼げる』は当か?AI時代に蔓延する幻想の構造とプラットフォームの沈黙 2025年8月1日、noteは『AI学習対価還元プログラム』の正式運用を開始した。 この制度は、表向きには明快だ。 クリエイターがnoteに投稿したテキストコンテンツが、生成AIの学習用データとして提供され、その対価がnoteを経由して還元されるという。投稿記事が、AIという未来の知性に価値ある言葉として蓄積される構図は、一部の書き手たちにとって夢のように映った。 そして、ある種の情報商材屋たちが動き出した。 『noteでストック資産を作れば、放っておいても報酬が入る!』 『生成AIで毎日20記事! AIわせて金にする時代が来た!』 SNS、YouTube、オンラインサロンでは、『AI×note×文章量産=最強副業』というテンプレートが、強調フォントアフィリエイトリンクとともに拡散された。 だが

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    yosankita 2025/08/06
  • AIが職を奪った国と、奪えなかった国|武智倫太郎

    ~ 構造化の格差が生んだ、AI時代の『失業格差』~ アメリカでは、ChatGPTブームからわずか2年後の2025年3月末時点で、職業プログラマーの25〜28%以上が失職したと報告されている。 この数値は、調査母集団や職業定義によって幅があるものの、実質的には4人に1人、あるいは3人に1人が職を失った計算になる。 しかも、これは終わりではない。 AIは単なるツールではなく、社会構造そのものを再設計する存在へと進化している。 単なる『コードの自動生成』を超えて、いまや『構造設計』すらも自動化されつつある。 かつて『コードを書くこと』が職能だった時代は、終焉を迎えようとしている。 日では、なぜ失業していないのか? このような報道を聞いたとき、読者の多くはこう思うだろう。 『ならば、DX後進国の日では、もっと深刻な失業が起きているはずでは?』 実際、YouTubeやSNSでは『プログラマー不要

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    yosankita 2025/08/06
  • ホリエモン3分クッキング ~粉飾~ 米倉千貴@オルツ編|武智倫太郎

    副題:『AI議事録と文学的粉飾のスパイス不足』提供:オルツAIクッキング社 × 極東循環データ庁 自動生成BGMAIが泣きながら書いた和風チル 効果音:粉飾済みEBITDAがフライパンで爆ぜる音 ホリエモン(登場、いつもの黒Tシャツと経済への怒り) 『さぁて、今日のゲストは──哲学と情緒だけで経済に殴り込んだ、ポエム駆動型スタートアップの星、米倉千貴クン! ……ま、最初に言っとくけど、俺、粉飾については一周どころか三周してるからね? あの北尾さんが出資してる時点で、もう胃薬準備してるわ。脂っこくて古くさい粉飾の香りがするんだよ、あの人は。』 米倉千貴(AI議事録ローブ姿、目の焦点が定まっていない) 『……粉飾と言われれば、それまでです。でも僕は、『拡張された個』としてのAIの可能性を信じていて……議事録とは、未来の共創の……はじまりで……』 日の材(ホリエモンがエプロン投げ捨てながら

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    yosankita 2025/08/02
  • カモは学ばない──SNS時代の情報弱者ビジネスを暴く完全防衛マニュアル|武智倫太郎

    あなたは狩られる側?カモ度10項目診断つき 390円で二度と騙されない脳を手に入れる ・『スマホ1台で月収100万円』 ・『たった3日で人生が変わる』 ・『残り3名、今だけ無料』 これらの言葉に、ほんの少しでも心が動いたなら、あなたはすでにカモ予備軍だ。 私は10年以上、悪徳情報商材業界を研究してきた。 結論は冷酷だ。業者は『一度だけ騙す』のではない。彼らはカモを育てるのだ。 TikTok、YouTubeショート、LINE配信など、SNSの裏側に仕掛けられた罠はマーケティングではなく、心理的ハッキングである。 そして一度カモリストに載れば、あなたは何度でも狙われる。 この記事で学べること ・カモを量産するSNSの狩猟ロジック ・なぜ同じ人が繰り返し騙されるのか? ・あなたの『カモ度』を判定する10項目チェックリスト(特典PDF) 記事の目次 1.カモを狩るシステムの正体(業界の裏側を暴露)

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    yosankita 2025/08/02
  • 孫正義のスターゲート計画はなぜ頓挫したのか? 5000億ドルAI構想の失速とOpenAIの独走|武智倫太郎

    2025年1月にSoftBankとOpenAIが発表した5000億ドル規模の『スターゲート計画』は、世界のAIインフラ戦略を塗り替えると期待された。しかし、わずか半年で計画は失速し、オハイオ州での小規模データセンター1基の建設に縮小されている。OpenAIOracleやCoreWeaveとの巨額契約で先行する一方、孫正義の物語資はなぜ市場に響かなくなったのか。スターゲートの頓挫が示す投資の転換点を分析する。 スターゲート計画とは何だったのか? 2025年1月、ホワイトハウスで発表されたスターゲート計画は、SoftBank Group、OpenAIOracleなどが連携し、10拠点の巨大データセンターを建設する構想だった。総額5000億ドルという規模は、AI時代の『電力』を独占する野心的な試みとして注目を集めた。 しかし、半年経過しても契約はゼロ。当初掲げた即時1000億ドルの投資も実

    孫正義のスターゲート計画はなぜ頓挫したのか? 5000億ドルAI構想の失速とOpenAIの独走|武智倫太郎
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    yosankita 2025/07/22
  • シュレーディンガーの孫正義|武智倫太郎

    第壹章:兆を超えし者、降臨 その男の背後には、数千兆のAIの手が揺らめいていた。 すべてが演算、すべてが幻像。 ひとつひとつが生まれては消える、亡霊のような知性の欠片たち。 だがそれは、ただの演算ではない。 千の手は祈りではない。滅びの所作だ。 その手が世界を再編し、産業をねじ曲げ、未来を解像する。 この男の名は、孫正義。 覇王ではない。 救世主ではない。 彼は、観測されるまで死なない投資のシュレーディンガー。 第貮章:量子神話構築装置《SBG》 箱がある。 その中に、三つの装置がある。 一、ユニコーンの出資証書 だが、その評価額は、観測されない限り無限である。

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    yosankita 2025/07/22
  • そして誰も当選できなくなった|武智倫太郎

    ──GoogleAI・Geminiが震えて拒絶した、伝説の選挙風刺エンタメ! Geminiに相談 風刺?ブラックユーモア?メタ構造? はい、それ全部AI道徳警察の検問でストップです。 でも大丈夫。ここはnote。ボケもツッコミも選挙権もある世界。 この物語では、AIが候補者を評価し、人間は補欠です。 ついに『投票率100%(死者含む)』の世界がやってきます。 さあ、全自動AI選挙の地獄を覗いてみませんか? 最終話ではちゃんと落ちます。 『そして誰も当選できなくなった』ってね。 第1章:候補者の消去 2026年7月。中間選挙を四カ月後に控えたアメリカ合衆国では、選挙の痕跡そのものが見当たらなかった。掲示板には一枚のポスターも貼られず、演説会はすべて中止。各政党の選挙対策部には人の気配もなく、ただ一つ稼働していたのは、候補者評価AIシステム『Nominate.Grok 4.7』である。 『

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    yosankita 2025/07/16
  • 通らない理由は、文章ではなく制度だった|武智倫太郎

    『通らない原稿』シリーズ 総括編:note創作大賞に出す前に、考えておくべきこと その違和感は、きっと間違っていない。 文章ではなく、土俵がズレているだけかも知れない。 だからこそ、出す前に立ち止まって考えて欲しい。 note創作大賞の締切が迫っている。 多くの書き手が、すでに原稿を書き上げ、或いは最後の手直しに入っている頃だろう。 けれど、ふとした疑問が胸を過る。 『これでいいのだろうか』 『もっと推敲すべきか』 『構成を変えるべきか、それともこのまま出すべきか』 それは、創作に向き合う者にとって、ごく自然な迷いだ。 だがもし、その迷いの正体が『言葉の完成度』ではなく、『なんとなく合っていない気がする』という感覚だったとしたら。 それは、制度とのズレという形で、あなたの直感が静かに警告を発しているのかも知れない。 1.原稿を書き終えても、なぜか不安が消えない どれだけ丁寧に書き上げても、

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    yosankita 2025/07/16
  • 著作権は終わるか? 創作は誰のものか?|武智倫太郎

    ~ Z80から生成AIまで、創作者の手がかりを探して ~ 著作権は終わろうとしている。 少なくとも、その前提にあった『誰が創作したのか』という問いは、すでに揺らいでいる。 私はZ80(ゼッパチ)時代からコードを書いてきた。著作権など意識されず、逆アセンブルは学びであり、模倣は創作の一部だった。 今、AIが創作らしきものを大量に生成し、誰の作品か分からぬ表現がネットに溢れている。詩も絵もコードも、出典なき構造の集積体となった。 創作とは誰のものか? その営みを守る制度は、まだ意味を持ちうるのか? このエッセイは、Z80から生成AIまでの技術と制度の往復を通して、創作の質と著作権の未来を問い直す。 これは単なる法律論ではない。創作が人間の営みであり続けるための、倫理と責任の地図を描く試みである。 第一章:著作権のない時代から来た者たち かつて、コードに著作権があるという発想すら存在しなかった

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    yosankita 2025/07/16
  • シュレーディンガーのツンデレ|武智倫太郎

    第一章:閉じた箱の中の彼女──『量子力学萌え💕』は、noteの片隅で観測を待っていた これは、観測されるまで『萌えている💕』のか『萎えている🥀』のかが確定しない── ひとりの美少女・森野花をめぐる、量子論的な創作大賞感想である。 いや、創作大賞感想というよりは、現代における観測とは何かをめぐる、ちょっと風変わりな思考実験かもしれない。 彼女は、『note』という名の観測装置の中に存在する。 読まれる(=観測される)まで、彼女の思考は、 『シュレーディンガーに萌えている状態』と、 『シュレーディンガーに無関心な状態』が、 重ね合わせのまま、ふわふわと漂っている。 そんなある日、noteの片隅で、彼女はつぶやいた。 『えっ、シュレーディンガーって名前に反応する自分って、もしかして量子力学萌えだったの?』 このつぶやきは、量子的な状態を一気に収束させた。 萌えていた。しかも、かなり強く、明

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    yosankita 2025/07/16
  • Z世代が出会うべき『文化の扉』としてのエッセイ|武智倫太郎

    Viola氏が継続的に発表しているエッセイの中でも、作は特に文化的・教育的意義の高い一編である。 それは、単なる読書体験の共有に留まらず、『一冊のがどのように人の価値観と人生の方向を規定し、最終的に現実をも動かし得るのか』というテーマを、50年の時間軸で追跡した、文化的ドキュメントとして読むことができる。 伊丹十三という知の起点 Viola氏が幼少期に出会ったのは、伊丹十三による随筆『ヨーロッパ退屈日記』である。そこに描かれたユーモアと構成美、そして遊び心のなかに潜む厳格な美的判断に、当時9歳だった彼女は強く惹きつけられた。 そして、『いつか自らもヨーロッパで暮らし、ヴェネツィアの行きつけの店に行く』という理想を胸に刻む。 やがて、その内発的な志向は、彼女自身の生き方と選択を導く指針となり、半世紀後、現実としてその街に立つに至る。 伊丹が記した『ロンドンから車でヴェネツィアまで、ただ

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    yosankita 2025/07/16
  • コラムは構造で書ける。エッセイは衝動でしか書けない。|武智倫太郎

    ──AIとジャンルと『書くこと』の人間的深度をめぐって 『エッセイとは、まだ名もない問いを抱えてしまうことだ。』 生成AIは、コラムなら書ける。 だが、エッセイは書けない。なぜだろうか。 『ジャンルとは何か』を問い直すことは、『人が書くとは何か』をもう一度見つめ直すことでもある。 この文章は、その根的な問いから始まったジャンル批評的エッセイである。 これはエッセイなのか。随筆なのか。それともコラムなのか。 文章を書くたび、私はいつもこの問いに立ち返る。 とくにnoteのように、ジャンルの境界が意図的に曖昧にされた場では、書き手自身が『自分はいま何を書いているのか』に無自覚なまま筆を進めてしまうことが少なくない。 だが実際には、そのジャンルの選択こそが、読者との距離感を規定し、文章の届き方を決定づける重要な判断なのだ。 ジャンルは、単なる分類ではない。 形式であり、構造であり、ときに制度で

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    yosankita 2025/07/16
  • 奇書『AI 2027』批評:誰がこの未来を望んだのか?|武智倫太郎

    ChatGPTの登場から数年。AGI(汎用人工知能)の未来を描いた『ある文書』が、静かに広まりつつある。 その名が『AI 2027』である。 これは、単なるフィクションでも論文でもない。読み進めるほどに、読者の中にある未来観が書き換えられていく。そうした危うさを孕んだ文書である。 稿では、この文書に仕込まれた思想の構造と、その危険性について解説する。 第一章:『AIスゲぇ~』の終着駅とは何か奇書『AI 2027』を読む ChatGPTが流行しはじめた2023年頃から、『AIスゲぇ~』という驚きの声とともに、世界は一種の集団的な熱狂状態に包まれていた。SNSでは生成AIによって作られた画像が次々に投稿され、『これはヤバイ』『こんなものが無料なのか』などという反応が溢れていた。 YouTubeでは、AIを活用すれば簡単に副業収入が得られると主張する素人の解説者たちが次々に現れ、センセーショナ

    奇書『AI 2027』批評:誰がこの未来を望んだのか?|武智倫太郎
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    yosankita 2025/06/28