原爆投下の時刻に合わせ黙とうする各国の大使ら=広島市中区の平和記念公園で2010年8月6日午前8時15分、西村剛撮影 広島市で6日行われた平和記念式典には、17カ国が初めて参加するなど過去最多だった昨年(59カ国)を上回る74カ国の代表が参列した。背景には、昨年4月にオバマ米大統領がプラハで訴えた「核兵器なき世界」演説以降、核拡散防止条約(NPT)再検討会議(今年5月)での最終文書合意など核廃絶への取り組みが国際社会に浸透してきた現実がある。米英仏の初参加が特に注目されたが、他の初参加国にもそれぞれの思惑があったようだ。 初参加したウクライナのルトビノフ臨時代理大使は「あくまでわが国の姿勢を示したかった」と説明する。同国は4月にワシントンで開かれた核安保サミットで、保有する高濃縮ウラン放棄を約束したばかり。旧ソ連時代のチェルノブイリ原発事故(86年)で被害を受けた事情もあり、「被ばく国とい