システムを業務に合わせるのではなく、業務をシステムに合わせる――。 欧米企業、そして新興国の企業の間では常識だが、日本企業だけが長くその常識に背を向けてきた。「うちの業務のやり方は特別」というのが大方の理由だが、別に他社と厳密に比較しての結論ではない。ただ何となくそう思っていたにすぎない。 だが、その“思い込み”は、大企業では強力だった。「システムを業務に合わせる」のは当然で、基幹系システムでは、パッケージ製品があるにもかかわらず、ゼロから構築するのがIT先進企業の証しだった。パッケージ製品を利用するにしても、膨大な工数をかけてカスタマイズを行った。その結果、似たようなシステム構築であっても、欧米企業などと比べ日本企業の投資額は巨額なものとなった。 もちろん、実際に独自の業務のやり方が優れていて、システム化した結果、さらに効率化などに貢献するのなら、巨額の投資も価値あるものになる。だが実際
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