いまや国内旅行取扱額でジェイティービー(JTB)、近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行に続くのは、オンライン専業の楽天トラベルだ。これは、楽天トラベルの前身で、オンライン旅行サイトの先駆けであった宿泊予約サイト「旅の窓口」が開設されてから15年間で、オンライン販売が国内旅行市場で欠かすことのできない販路になったことのあらわれだ。この間、さまざまなITが誕生し、情報システムやITソリューションを駆使することで、旅行ビジネスは多様に広がっている。そこでまずは日本における現在のオンライン旅行市場の動向をおさえ、今後の展望を探る。 オンライン旅行市場の規模 財団法人日本交通公社が推計する2008年の旅行市場の取引額は7兆円強。対して、経済産業省によると旅行に関連するオンライン販売額はすでに1兆円を超えると推計されている。航空会社などが直販する取引額を含むため、オンラインによる旅行会社の市場規模は