区切りをつけるという行為は、とても大事なことだ。 今いる場所、状況、従事している事柄から距離を取り、関わり合いを断つ。それは何かを成し遂げた後でも、中途半端な状態でも構わない。とにもかくにも「終わり」と決めて、さよならするのが重要なのだ。 去年の3月から区切りをつけられない毎日を生きている。でもそれはきっと、私だけではないのだろう。 北国特有の長い冬が終わり、街中いたる所に色が付いて木々も青々としてきた。ひと足先に自然界が衣替えを終えても、人間界に住む私は足踏みしたままだ。 半地下にある職場の窓から気持ちよく晴れた日を見上げていると、さまざまな思いが頭に浮かぶ。喜怒哀楽バランス良く湧いてくるのならこの上ないが、最近はそうもいかない。猫で頭を満たそうとしても、新しい生活様式へと変わっていく社会への不安が思考を覆う。 好きな音楽をかけても頭に響かない時、私は心に残っている昔の場面を思い返す。そ
![1998年3月某日の深夜、発泡酒をぶっかける - 想像は終わらない](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2671c9c50ec76461ad9eb72a3fbb48aa663efaff/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fy%2Fyoshitakaoka%2F20210519%2F20210519180619.jpg)