被害の広がりが懸念されるタイの大洪水で、日本の国際協力NGO「シャンティ国際ボランティア会(SVA)」が被災者支援に全力を挙げている。タイ国内のミャンマー人難民キャンプやバンコクのスラムでの活動で知られるこの団体は、東日本大震災(3.11)の被災地でも復興をサポートしているが、大震災でタイから受け取った「恩」をタイの大洪水で返そうと意気込む。 7月下旬からの豪雨で引き起こされたタイの大洪水は、SVAがかねて支援する同国北部の「メラマルアン難民キャンプ」も直撃した。8月3日に、338戸の難民住居をはじめ、学校、食糧倉庫、SVAが運営するコミュニティ図書館などが浸水。橋も決壊した。 難民キャンプへの支援としてSVAはすぐさま、道路や橋の修繕、図書館の運営再開に向けた準備、被災した児童への文具提供などを開始し、現在も続けている。 タイの大洪水はその後、徐々に南下し、日系企業の工場が林立するアユタ