クラウド、ウェラブルデバイス、M2M、IoT、ドローン… 年を追うごとに世の中はどんどん便利になり、快適になっていく。今から30年後の2045年には、コンピュータが人間の知能を越えるという予測もあり、そのような技術的特異点の先には、今とはまったく違う世界が広がっているかもしれない。 タイトルからも一目瞭然であるように、本書はそんなオートメーション化していく世の中に対して警鐘を鳴らす一冊である。とは言っても、不可逆な流れに抗うドンキホーテのようなスタンスではなく、またいたずらにテクノロジー失業を煽るようなものでもなく、オートメーションが人間の身体にどのような影響をもたらしているかを、数々の先行事例を元に分析している一冊だ。 たとえばこの数10年間にオートメーション化が進んだ業界として、航空業界の事例が示されている。機械システムからデジタルシステムへの移行、ソフトウェアとスクリーンの増殖、肉体