今年も、カンピロバクター食中毒の原稿を書く季節がやってきた。いや書きたいわけではない。防ぐことができるはずの鶏肉の生食由来のカンピロバクター食中毒がいまだに起きてしまっていることに、なんともやるせない気持ちになってしまう。 鶏肉の腸管内にはカンピロバクターという食中毒菌が存在する。それ故、鶏肉を生食すると下痢や腹痛、発熱などの症状を伴う食中毒を引き起こすことがある。カンピロバクター由来の食中毒はその後、ギラン・バレー症候群という難病を引き起こすリスクがあり、罹患者の15~20%が重篤化し、なかには死に至るケースもある。 しかし、このことは意外と周知が進んでいない。リスクが小さく捉えられているのか、ギラン・バレー症候群と鶏肉の生食の関係がいまひとつ理解されていないのか――。 ともあれいまも無邪気に鶏の生食を求める客がいて、うかうかと提供する店がある。そして去年もカンピロバクターは、食中毒の病
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