料理やアルコール類を全品300円以下の「均一価格」で提供する居酒屋が急増している。支払額がわかりやすいため、景気悪化で懐の厳しいサラリーマンを中心に人気を集めているからだ。前年に比べて3〜4割客数の伸びたチェーンもあるなど、売り上げ低迷に悩む居酒屋チェーンにとって“救世主”となりそうだ。 (今井裕治) 居酒屋「甘太郎」などを展開するコロワイドは平成17年、全品を299円(一部店舗は399円)で提供する「うまいもん酒場 えこひいき」で均一価格の業態に参入した。現在、不振店からの業態転換を進めており、来年3月末までに計40店まで増やす計画だ。 主力店の「甘太郎」に比べ、1〜2割安い価格を実現できたのは、食材の一括大量仕入れやタッチパネル型の無線注文システムの採用で人件費を圧縮したためだ。 均一価格という安心感から仕事帰りのサラリーマンの「ちょっと一杯」需要を開拓し、えこひいきの4〜9