3月11日に行われた日本サッカー協会(JFA)理事会後の記者会見において、一つのガイドラインが発表された。ちょうど日本サッカー協会の次期会長選出に伴う「人事」が耳目を集めていただけに大きく取り上げられることはなかったが、その重要性は日本サッカー界どころかスポーツ界全体にとって小さいものではない。発表された資料には、「熱中症対策ガイドライン」とある。 様々な資料を見せながら報道陣に対して「本当にいろいろな議論を重ねてきた結果」と説明を始めたのは、日本サッカー協会の西澤和剛競技運営部長。年を追うごとに過酷さを増している“日本の夏”の現状を単なる体感だけでなくデータに基づいて解説しつつ、他競技では夏場の熱中症によって命を失う例も出てきていることを紹介。「サッカーも他人事ではない」とした上で、重大な事故が起きる前に打つべき一手として「熱中症対策ガイドライン」を日本サッカー協会として策定したことを明