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ブックマーク / honz.jp (10)

  • 『平均思考は捨てなさい』 みんなちがって、みんないい - HONZ

    2017年5月に経済産業省が若手・次官レポートとして発表した「不安な個人、立ちすくむ国家」は、「結婚して、出産して、添い遂げる」、「正社員になり定年まで勤めあげる」という「昭和の標準的人生」が21世紀には一般的ではなくなったため、この標準に基づいて設計された日の制度や価値観が現代社会のあちこちに大きなひずみをもたらしているのだとしている。しかしながら、1950年代生まれにおいても定年まで正社員として勤めあげる人は34%に過ぎなかったという。彼らの人生が標準的なのだとすると、過半数のはずの66%の人々が歩んだ人生は例外的なものだったということだろうか。そもそも、一度しかなく、それぞれにバラバラのはずの人生の“標準”とは何を意味するのか。 『平均思考は捨てなさい』は、わたしたちの思考がどれほど平均や標準に縛り付けられているか、そしてその呪縛のためにどれほど多くの可能性が見過ごされてしまってい

    『平均思考は捨てなさい』 みんなちがって、みんないい - HONZ
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    you21979 2017/06/03
    平均とか嫌い
  • 『ブルマーの謎 <女子の身体>と戦後日本』ブルマー教授が出来るまで - HONZ

    『ブルマーの謎』は、最近ではすっかり見ることもなくなった女子体操服の「ぴったりブルマー(密着型ブルマー)」をテーマにした一冊である。長年研究を続けた社会学者が手掛けており、ブルマー研究の決定版とも言える内容だ。しかしこの画期的な研究が始まったのも、ゼミ生たちとの苦し紛れのやり取りから生まれた「偶然の産物」であったという。当時、山ゼミに所属していた小松聰子さんに、ブルマー教授誕生までの秘話を寄稿いただいた。(HONZ編集部) 今、私の中では嫉妬の炎が燃えまくっている 。そう、我らがブルマー教授こと山先生がとうとうブルマーを出されたのだ。これが身悶えずにいられようか。 なぜ、私がこんなにもムズムズとしているのか、それを説明するためには15年以上も前に時計の針を戻さなくてはならない。私は書の著者、山雄二教授のゼミに所属する大学3回生であった。卒業グループ研究のテーマを決める打ち合わせの

    『ブルマーの謎 <女子の身体>と戦後日本』ブルマー教授が出来るまで - HONZ
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    you21979 2016/12/12
  • 史上最強のナード──『最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜』 - HONZ

    君は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(Dungeons & Dragons :以下D&D)を知っているか。 D&Dは紙と鉛筆とサイコロ、世界観や数値が記載されたルールブック、それに自身の想像力/対話を駆使して複数人で行うテーブルトークアールピージー(以下TRPG)である。1974年に発売された作は世界中で流行し、プレイヤーが冒険者になりきってファンタジー世界を探索する世界初のロールプレイングゲームと呼ばれる。数えきれないほど多くのクリエイターが作から受けた影響を表明しており、TRPGをやったことがなくともD&Dの名は知っている人も多いだろう。 ゲイリー・ガイギャックスはこのD&Dを生み出した人物であり、書はそんな偉大な男の伝記である。これがもう、めちゃくちゃおもしろい。その人生は波乱万丈。幼少期からゲームにのめり込んで高校は中退、仕事ゲームをやっていてクビになる。独創的なゲーム・アイデ

    史上最強のナード──『最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜』 - HONZ
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    you21979 2016/07/09
  • 『戦争の物理学』戦史と物理学の歴史の見事な融合 - HONZ

    戦争にまつわる物理学のを書いている」著者がこう話すと、周りからは「物理学が戦争と何の関わりがあるんだい?」という言葉が返ってきたという。続けて「ああそうか、原子爆弾のことだね」と言われたという。『戦争の物理学』という書のタイトルを読んで同じように思った方も多いだろう。もちろん、書では原爆の事も論じられている。しかし、それだけではない。人を殺傷する際の運動エネルギーも全て物理の法則にのっとり行われている。書は古代から現代までの兵器の変遷を物理学の視点から読み解いた、一風変わった作品だ。 書は、それぞれの時代の兵器の変遷を説明し、その兵器がいかに活躍したかを戦記風に記述した後、兵器にまつわる物理的な話へと移る、という構成が取られている。このため、歴史好きの人にもお勧めできる一冊だ。 例えばロングボウという弓の話は「100年戦争」のさなか、ロングボウの活躍により圧倒的な兵力差を誇る重

    『戦争の物理学』戦史と物理学の歴史の見事な融合 - HONZ
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    you21979 2016/04/28
  • 『地球を「売り物」にする人たち 異常気象がもたらす不都合な「現実」』 - HONZ

    書は、アメリカのジャーナリスト、マッケンジー・ファンクが6年の月日をかけ、24か国とアメリカの十数州を回って書きあげた力作ルポルタージュ、『Windfall』の全訳だ。 巻頭のカラー写真を見るだけでも、著者の取材がいかに多岐広範に及ぶかがうかがわれよう。書は気候変動(地球温暖化)を取りあげるが、それ自体が主役ではない。気候変動が起こっているという確信が深まれば、それを阻止する格的努力がなされるという考え方は、どうやら幻想にすぎなかったようで、人類は気候変動を早急に止めそうにない。 それでは私たちはいったい何をしているのか――それを探り、その過程で人間の性をあぶり出すことこそが、書の主眼であり、その結果は図らずも、自己保存と目先の利益を追い求める、「共有地の悲劇」と、いわゆる「現在志向バイアス」の物語となった。

    『地球を「売り物」にする人たち 異常気象がもたらす不都合な「現実」』 - HONZ
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    you21979 2016/03/12
  • 『メソポタミアとインダスのあいだ 知られざる海洋の古代文明』 - HONZ

    僕が歴史を好きになったのは、間違いなく中央公論社の「世界の歴史(旧版、16巻+別巻)」を読んだことがきっかけだった。世界最古の文明、シュメールから始まる悠久の物語に中学生の胸が高鳴ったことをよく覚えている。書は、農産物こそ豊富だったが木材、石材、金属などの必要物資に欠けていたメソポタミアになぜ世界最古の文明が誕生したのか、その秘密を交易ネットワークから解き明かした野心作である。 「四大文明」は「御三家」や「七福神」のようなもので教育者による思いつきに過ぎない、との挑戦的なゴングが鳴る。過去の研究の多くは、古代文明の起源を、灌漑農耕による生産性の飛躍的な向上、余剰の蓄積、労働力の集中と社会的・政治的ヒエラルキーの確立などの面から説明してきたが、何ゆえ文明がこの地に興らざるを得なかったのかという必然性を説明していない、と著者は指摘する。 そして交易を生業とした非農耕文明に目を向ける。メソポタ

    『メソポタミアとインダスのあいだ 知られざる海洋の古代文明』 - HONZ
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    you21979 2016/02/22
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    あなたの留守中に家に勝手に人が入って生活していますよ?それが『ヒ... 2018年09月20日 あなたが朝起きて学校や会社に行く時に鍵をちゃんと閉めて出て行って。 一日を終えて夜に帰宅した時に違和感を覚えた事無いですか? “あれ?前日の夜にシャワー浴びた後のタオルってここに置いたっけ?”...

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    you21979 2016/02/19
  • 『人体600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病』 - HONZ

    べすぎと運動不足は身体によくない、とは、つとに知られるところであり、いまさら誰かに言われなくてもわかってるよ、とみなさんも思っているかもしれないが、その一方で、そんな身体に悪いことをついしてしまい、しかもやめられないのはどうしてなのだろう、とつねづね悩んでいる人もきっと少なくないに違いない。 身体によくないことを自然にしてしまう、というのは考えてみれば不思議な話だが、そもそも人間の身体とはどういうものなのかをもっとよく考えてみると、これがまったく不思議でない、いたって当然の話となる。そのような人体に対する深い見方を提供してくれるのが、進化医学という比較的最近になって出てきた学問分野だ。 従来の医学では、病気は悪いもの、健康はよいものとされ、病気を治して人を健康にするために、おもに病気の直接的な要因と、症状への対処法が探られる。それに対して進化医学は、

    『人体600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病』 - HONZ
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    you21979 2015/09/18
  • 『四色問題』解説 by 竹内 薫 - HONZ

    文庫を読むとき、なぜか解説を先に読む人が多いという。だから、この解説も、これからこのに「挑戦」しよう、という読者を念頭に置いて書くことにした。 すでにを読んでしまった人には、一部、話のくりかえしになるかもしれないが、どうか、あしからず。 クレヨンで数学を 娘が3歳なので、ウチには一杯(折れた)クレヨンがある。このの解説を書かせてもらうことになり、久しぶりに塗り絵をやってみた。いい歳して、子供の塗り絵なんぞやりながら、僕は、改めてこの問題の難しさを実感した。 「四色問題」とは「地図を塗るのに最低何色あればいいか」という問題だ。一見単純なように見えて、実は、奥が深い(数学の問題は、単純であればあるほど、証明が難しい難問であることが多い!)。 数学用語としての「地図」という言葉は、「あらゆる種類の一般的な地図」という意味をもっていて、現実の地図である必要はない。難しくいうと「グラフ理論」

    『四色問題』解説 by 竹内 薫 - HONZ
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    you21979 2014/08/25
  • 『ヤンキー経済』六本木からも丸の内からも見えない世界 - HONZ

    書は業種や職種によっては、いますぐ役に立つビジネス書である。最終章のタイトルは「これからの消費の主役に何を売るべきか」。その最終章にはたった780円でこんなに教えてもらっていいのかというほどたっぷりと、具体的なビジネスのアイディアが満載なのだ。 たとえば、これからのビジネスとして、ネットでの有名ブランドの中古品販売は流行るはずだ。その場合はPCサイトではなく携帯サイトでなければならない。決済はアプリ課金のように電話料金に上乗せするべきだ。操作をできるだけ簡単にし、アイコンをかっこ良くしないと失敗するかもしれない。 たとえば、自動車メーカーは極限まで装備を簡素化することで安くした大型ミニバンを作るべきだ。ユーザーには「いかつめ」なライトやバンパーを徐々に自分で後付できる余裕を残すべきた。 たとえば、旅行代理店は家族同士による大部屋宿泊ディズニーリゾートツアーを作るべきだ。パークのチケット代

    『ヤンキー経済』六本木からも丸の内からも見えない世界 - HONZ
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    you21979 2014/02/10
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